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 虫こぶの上を這い回るシギゾウムシの仲間(右・ゾウムシ科)。
虫こぶは、ハエやハチ、ダニ等に卵を産み付けられた葉、茎
などの組織が、異常発達してできたものです。なぜそんな所を
 ぐるぐると這い回っているのか、理由はさっぱりわかりません。

シギゾウムシの仲間 (部分拡大はこちら

 口吻の長いゾウムシの中でも、抜きん出て長いのがシギゾウムシの仲間です。
名前の最初のシギは、くちばしの長い鳥シギから付けられたそうです。はじめは
チョッキリの仲間かと思いましたが、体形からシギゾウムシの仲間ではないか
 と思われます。この長い口吻でドングリやクリの実に穴を開け、産卵するのです。

参考:チョッキリの仲間 (オトシブミ科)

 チョッキリの仲間は植物の若い果実、新芽、つぼみ、茎、葉などに産卵します。
 果実に産卵する仲間は、シギゾウムシの仲間のように長い口吻をもっています。
産卵した部分はやがて幼虫のえさになるわけですが、あらかじめ枯らして食べ
やすくするため、枝や葉脈に切れ込みを入れたり、切り落としたりする種が多く
 みられます。チョッキリという変わった名も、そのような習性から付いたそうです。

(埼玉県比企郡嵐山町千手堂にて 2002年4月20日撮影)
Camera:Nikon D1X / Lens:AF VR Nikkor ED 80-400oF4.5-5.6D