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最近の小川町市街俯瞰写真等
−『続・ペンタックスレンズの思い出』として−
ペンタックスレンズ デジタル試写の詳細

 このページでは、*istDによる試写画像の詳しい撮影データを公開しています。
 オリジナル画像はすべて画質「RAW」※1で撮影し、カメラ同梱のRAW現像ソフト、
「PENTAX PHOTO Laboratory Version1.00」
※2で現像してJPEG(sRGB)出力
したものです(シャープネスの設定はすべて「弱」です)。なお、アップロードに際
 しては別のソフトでさらにJPEG圧縮しましたが、レタッチはあえてしていません。

※1 

RAW」データについては、ペンタックス(株)公式サイトにある「*istDに関するFAQ」
http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/ist-d/faq.html#03_11をご参照ください。
また、カメラ、ソフトの使用説明書(PDFファイル)が下記URLよりダウンロードできます。
http://www.pentax.co.jp/japan/support/download_manual.html

※2 

「PENTAX PHOTO Laboratory Version 1.00」の主な機能については下の一覧表
をご参照ください。

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 SMC PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited

標準レンズの部類に属しますが、やや望遠寄りです。遠近感を誇張しない端整な構図の撮影に適しています。全長わずか27mm(カメラ装着時)の超コンパクト設計にもかかわらず、高い解像力を示します。

シャッタースピード:1/500sec
絞り:F8.0
感度:ISO200

ホワイトバランス:曇天
 (青空からの反射光が強いため)
コントラスト:やや弱
彩度:標準

 SMC PENTAX-FA☆ 200mmF2.8ED[IF]

本格的な望遠レンズです。このクラスとしては大変明るい(口径が大きく集光力のある)レンズで、かつ類のない接写能力を備えています。被写体に1.2mの近さまで寄ることができ、早朝や夕方に昆虫をアップで撮るときなど、特に威力を発揮してくれます。

シャッタースピード:1/500sec
絞り:F8.0
感度:ISO200

ホワイトバランス:曇天
 (青空からの反射光が強いため)
コントラスト:標準
彩度:標準

〔コメント〕
上の写真とほぼ同一条件での撮影ですが、少し霞みがかった遠景中心の構図になるため、コントラストを「やや弱」から「標準」に高めてバランスをとりました。

シャッタースピード:1/400sec
絞り:F4.5
感度:ISO200

ホワイトバランス:太陽光
コントラスト:やや弱
彩度:やや弱

シャッタースピード:1/400sec
絞り:F5.0
感度:ISO200

ホワイトバランス:太陽光
コントラスト:標準
彩度:やや強
その他:トーンカーブ調整で陰を明るく

〔コメント〕
上のススキの写真とよく似た光線状態ですが、トンボの羽の質感を残すため露出は少しアンダー気味に調節し、RAW現像時にトーンカーブ調整で陰を明るく出しました。そのため不足する彩度を「やや強」に設定し補いました。

シャッタースピード:1/1000sec
絞り:F4.0
感度:ISO400

ホワイトバランス:太陽光
コントラスト:標準
彩度:標準

〔コメント〕
望遠による接写なので、カメラブレを防ぐために感度を「ISO400」に上げ、
1/1000secの高速シャッターで撮影しました。*istDは高感度でも暗部ノイズが非常に少なく、安心して撮影できます。ただ本機に限らず、このような明るい色調の花などは、晴天時に感度アップすると真っ白に飛びやすくなります。その場でテスト撮影をするなど、慎重な判断が必要でしょう。

 SMC PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited

スタンダードな望遠レンズです。背景をほど良くぼかして被写体を浮かび上がらせる構図に適しています。そのことから光学設計上、解像力の高さはもちろんのこと、どんな条件で撮影してもぼけ像が見苦しく崩れたりしないよう、特別に注意が払われているそうです。明るさと携帯性も兼ね備えた守備範囲の広いレンズで、これが使いたくて新たにペンタックスを求める人も少なくないようです。

シャッタースピード:1/200sec
絞り:F2.8
感度:ISO200

ホワイトバランス:曇天
コントラスト:やや弱
彩度:標準

シャッタースピード:1/200sec
絞り:F3.5
感度:ISO200

ホワイトバランス:曇天
コントラスト:やや弱
彩度:標準

オリジナルサイズでは、画像を回転させていません。

シャッタースピード:1/500sec
絞り:F3.5
感度:ISO200

ホワイトバランス:太陽光
コントラスト:やや弱
彩度:標準

 SMC PENTAX-FA☆ 24mmF2 AL[IF]

スタンダードな広角レンズです。あまり遠近感が誇張されないので、標準レンズ的な感覚で用いることができます。明るさも申し分なく、光量の少ない場面でもストロボを使わずに安心して撮影することができます。

シャッタースピード:1/60sec
絞り:F5.6
感度:ISO200

ホワイトバランス:太陽光
コントラスト:やや弱
彩度:標準

シャッタースピード:1/250sec
絞り:F9.0
感度:ISO200

ホワイトバランス:太陽光
コントラスト:やや弱
彩度:標準

 SMC PENTAX-FA J 18-35mmF4-5.6AL

本格的な広角から標準域にかけてのズームレンズです。ここでは最も広角の18mm域で撮影した画像を掲載しました。このレンズだけは*istDと同時発売の新設計のレンズで、ベトナム工場製です。店頭価格3万円前後の廉価版ですが、作りに手抜きは見られません。特別高解像ではありませんが、それより驚くべきは画面周辺での色滲みの少なさ(直線の歪みも大変少ないです)や、逆光シーンでのコントラスト低下の少なさです。広角系のズームレンズは他社製品もいくつか使ってきましたが、これほど徹底して欠点を除いたものは極稀です。

シャッタースピード:1/640sec
絞り:F9.0
感度:ISO200

ホワイトバランス:太陽光
コントラスト:標準
彩度:やや強
その他:トーンカーブ調整で地上を明るく

〔コメント〕
もともと明暗差の大きいシーンですが、彩度を「やや強」、コントラストを「標準」に設定し、青空と白い雲との対比を強調してみました。雲が白飛びしないよう露出調節に注意を払い、トーンカーブ調整で地上を明るく出しました。

シャッタースピード:1/100sec
絞り:F8.0
感度:ISO400

ホワイトバランス:曇天
コントラスト:標準
彩度:やや強
その他:トーンカーブ調整で地上を明るく

〔コメント〕
前のページでは説明を省きましたが、見かけによらず空と地上との明暗差には上の写真より大きな開きがあります。露出決定ではこのような場合、地上のトーンを犠牲にすることが多いのですが、*istDは少ない光をしっかりと捉えてくれました。ただし三脚が使えれば感度は「ISO200」の方が無難でしょう。

シャッタースピード:1/500sec
絞り:F6.3
感度:ISO200

ホワイトバランス:太陽光
コントラスト:弱
彩度:標準
その他:トーンカーブ調整で地上を明るく

シャッタースピード:1/200sec
絞り:F10
感度:ISO200

ホワイトバランス:曇天
 (青空からの反射光が強いため)
コントラスト:やや強
彩度:やや強
その他:トーンカーブ調整で陰を明るく

〔コメント〕
右上の太陽に近い空の色が完全に白飛びするほど、明暗差の激しいシーンです。普通は彩度、コントラストとも弱めに調整しバランスをとることが多いのですが、あえて「やや強」に設定し秋の陽射しの透明感を表現してみました。

 PENTAX PHOTO Laboratory Version1.00」主要機能一覧表

 ホワイトバランス  ・撮影時指定(オートも含む)
 ・グレー点設定(予めグレーチャート等を写し込み使用)
 ・強制設定(太陽光、曇天、日陰、昼光色・昼白色・白色蛍光灯、白熱灯、フラッシュ)
 オートおよび微調整機能なし
 トーンカーブ  輝度調整のみ可(ポイントセット最大16点まで、リセットボタンあり)
 R、G、B各チャンネル別の調整機能なし
 カメラ本体へのカスタム設定機能なし
 ヒストグラム表示  輝度およびR、G、B各チャンネル別に表示可
 トーンカーブ調整画面への同時表示機能なし
 レベル調整機能なし
 増減感  −3〜+3まで、1/6ステップごとに微調整可
 注:レベル調整とは原理が異なる
 コントラスト  −3〜+3まで、1ステップごとに調整可(最弱、弱、やや弱、標準、やや強、強、最強)
 
注:*istDの調整機能は弱、標準、強の3種のみ
 R、G、B各チャンネル別の調整機能なし
 彩度  同上
 シャープネス  同上
 暗部ノイズリダクション  自動的に実行
 任意実行および微調整機能なし
 色合い(色相)  調整機能なし
 カラーモード、カラー
 マトリックス等の選択
 該当機能なし
 調整値保存・呼出し  各調整機能で設定した現像処理条件を調整値ファイル化し、保存・呼出し可
 保存形式  Exif-JPEG(スーパーファイン相当)、Exif-TIFF8bit、Exif-TIFF16bit
 調整値ファイルを添付してのRAW再保存機能なし
 RAW圧縮(可逆圧縮)保存機能なし
 色空間  sRGB、AdobeRGB
 複数画像処理
 (バッチ処理)
 ・元のファイル名+変換後の拡張子で保存
 ・連番ファイル名で保存
 ・一枚ずつ確認して保存
 (同梱のブラウザーソフト「PENTAX PHOTO Browser Version1.00」から画像選択可)
 その他  外部アプリケーションで画像を開くための登録機能なし

 〔コメント〕

*istDのコントラスト、彩度、シャープネスの各調整機能の設定値には「標準」がありますが、他社製品にあるような自動調整機能は備わっていません。JPEG(およびTIFF)で撮影する場合は「標準」のままでもほとんど問題なく撮影できますが、シーンや撮影意図に応じて積極的に切替えた方が、より満足できる結果が得られると思います。RAW現像なら撮影時より調整範囲が広く、かつステップも細かく設定できます。この点では他社の別売RAW現像ソフトより優れています(ホワイトバランス機能は別として)。
これら調整項目は銀塩(フィルム)カメラで撮影する際はまず意識する必要のなかったもので、デジタル撮影特有の要素と言えるでしょう。使いこなすにはある程度の経験が必要になりますが、これからノウハウを身に付けようと考えている人にとって、
*istDは求めやすい入門機だと感じています(私見ですがマーケットに関して、写真学校等でのカリキュラムを初めて意識して企画された製品のような気がします)。

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* この記事の更新履歴 *

2003.10.25 「PENTAX PHOTO Laboratory Version1.00」主要機能一覧表
に「暗部ノイズリダクション」の項目を追加
2003.10.22 「詳しい撮影データ」を追加
2003.10.02 UP