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2005年01月23日

リチャード・フレイビンさんの近況とご支援のお願い

2月2日付の当ブログ記事も、あわせてお読みください。〕

手すき和紙作家で版画家のリチャード・フレイビンさんの作品展が、1月18日から30日まで、小川町の埼玉伝統工芸会館で開かれています。
今日は、フレイビンさんの近況と、今後の活動に向けての“ご支援のお願い”をお伝えしたいと思います。

 ※『比企の里だより ~今日この頃~』2005年1月8日付関連記事:
   リチャード・フレイピン 関口克巳 土のめぐみ『紙と陶二人展』
    (1月18~30日、小川町、埼玉伝統工芸会館にて)
    http://sato.hiki-life.net/archives/2005/01/_11830.html

◆1月23日 里山クラブ"you-you"の特別企画にて

今日、私もお世話になっている里山クラブ"you-you"の特別企画に参加し、手すき和紙体験の一環として材料の楮(こうぞ)の木を刈らせていただくために、リチャード・フレイビンさんが工房の近くで世話をしている畑へお邪魔しました。
いつものメンバーに加え、日本に滞在してフレイビンさんとともに和紙を研究されている知人の方も町外から来てくださり、にぎやかに作業を楽しませていただきました。

クラブ代表の佐藤さんが、挨拶でフレイビンさんのことを話してくださいました。
フレイビンさんは東洋文化と手すき和紙の魅力に惹かれ、原材料から自分の手で版画を刷る紙を生み出そうと、その環境に適した小川町へわざわざ鎌倉から移り住み、長年和紙作りに取り組まれてきたそうです。
ご自身の創作だけでなく、地元はもとより海外からも研修生を迎え入れ、指導育成に力を注いで来られました。
フレイビンさんの作品の素晴らしさと、和紙を通じて文化交流を広めてこられた実績は、小川町民だけはでなく、今や世界中の多くの人たちの間で知られ、高く評価されています。
「彼は小川町にとってなくてはならない人だ」と佐藤さんは呼びかけ、誰もが深い共感を示しました。私もでき得る限りのお手伝いをしたいと思います。

本当なら、今日刈り取った楮はフレイビンさんの工房があるお寺へ運び、お昼はそこでお弁当を食べながら皆で交流を楽しむはずでした。
私も初めての訪問を心待ちにしていたのです。

◆1月19日夜の出来事と、ご支援のお願い

でも、今、大切なそのお寺もフレイビンさんの工房も、もうこの世にはありません。
19日の夕方まで、長い年月を刻んだその佇まいは確かに存在していたのですが、その後短時間ですべては消え、暮らしていた人々だけは変わらず残されました。
当日夜、たまたま用があって電話をかけた方から状況を知らされたとき、私は愕然としました。
とても残念なことですが、せっかく作品展が開かれているのに、訪れたお客さんから次回作も早く見たい、求めたい、と望まれても、フレイビンさんはすぐには応じられない、深刻な状況に直面されています。

最初に状況を知らせてくださったtubasaさんのホームページに、フレイビンさんの工房の復興支援を求めるお願いが掲載されています。

 ○小川町マップ:http://tubasa-u.com/

現場作業のボランティアも募集中とのことですが、現地は危険な焼け跡ですので責任をもって行動できる方のご協力をお願いしたいと思います。
追って支援金も募るそうですので、詳細が分かり次第、こちらでもお知らせしたいと思います。

◆これからも活動を続けられることを願って

作品制作再開については、一作家としての活動だけなら、一先ず作業場所さえ確保できれば間に合うことかもしれません。
ですが、フレイビンさんが今まで求めてこられたのは、和紙に関わるすべてを実体験できる場所なのだと思います。
原材料の楮やトロロアオイ、良質な地下水、寒冷で乾燥した冬の気候と澄んだ空気、和紙作りの歴史的背景や日本古来の文化を偲ばせる町並み、何より山々に囲まれた静かな、美しい自然環境。
これらのすべてが、今の小川町には揃っています。
そして、都市部や遠く海外からも研修を希望する人が気軽に訪れることができる町。
フレイビンさんは、この地がそのための稀に見る理想郷であることを長年実証してこられた、小川町にとっての恩人なのだと私は思っています。

長くなりましたが、フレイビンさんがこれからも末永く、小川町で活動を続けられることを願い、皆さまにも暖かいご理解とご支援のお願いをしたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

項目: 管理人からのお知らせ

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