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2004年10月10日

カメラ、買いますか?

最近、行楽地やイベント会場などで特に思うのですが、カメラを持った人を見ることが少なくなってきたような気がします。
いや、決して写真を撮る人たちが減ったわけではないのですが。
むしろ、増えていると言った方が良いかもしれません。

ケータイで。レンズ付フィルムで。

ちょっと前までは、自分で写真を撮りたいと思ったらまず、カメラを買う必要がありました。
それも、決して安い買い物ではありませんから、積極的に使わなければせっかく憧れの製品を手に入れても無駄になってしまうという、ある種のプレッシャーがつきまとっていたように思います。
どんなにカメラが小型化され、何でも自動でやってくれるようになっても、このプレッシャーが写真人口の上昇に歯止めを掛けてきた、と言っても過言ではないでしょう。

ところが今や、ケータイの撮影機能でも十分きれいな写真が撮れるようになり(動画も)、併せてお店でのケータイプリントも安くなりました。
もう、写真を撮るのにプレッシャーを伴うような買い物などしなくて良いのです。
また、もし撮影機能付のケータイを選ぶこと自体がプレッシャーになるという人がいても、すでにレンズ付フィルムという抜け道があります。
特に写真を撮るつもりはなくても、そばで楽しそうにケータイで撮っている人を見ていたら自分も撮りたくなった。
そんなときでも、あらゆる所でレンズ付フィルムを気軽に買うことができるのです。
便利な世の中になりましたね。

脱カメラ! もう、カメラが日用品として売れる時代は終わってしまうのかもしれません。
それでも写真を撮るためにあえてカメラを買うならば、仕事上どうしても特別な機能を必要としているか、趣味として特別な分野の撮影をする場合に限られてくるでしょう。
となると、各カメラメーカーは今後、どんな選択を迫られるのでしょうか?
観念してケータイ市場にユーザーの多くを譲り渡すのか?
それとも、ケータイユーザー層を新たな潜在的市場としてとらえ、より魅力的なカメラの開発に力を注ぐのか?

いずれにせよこれからの時代、カメラを買った人はますます、何か“特別な覚悟を決めた人”、とみなされるようになることは、どうも間違いなさそうです。

項目: 写真・カメラ

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