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2004年12月22日

『写真集・里山に育む -和紙の町・分校の日々-』出版 (小川町の大木春雄さん)

『写真集・里山に育む』
-和紙の町・分校の日々-

大木 春雄(おおぎ はるお) 著
B5判変形・101頁
定価(本体3,800円+税)
ISBN4-8188-1744-9
2004年12月中旬発行
(株)日本経済評論社 刊
(表紙写真転載 版元了解済)

去年の春に休校となる前の、小川町の下里分校(町立小川小学校下里分校)に学ぶ子どもたちの姿をとらえた写真集が出版されました。

また、本書の出版にあわせて、同タイトルの写真展も小川町立図書館で開催されます。

 ※『比企の里だより』2004年12月28日付関連記事:
   大木春雄写真展『里山に育む』(1月18~30日、小川町立図書館)
   http://sato.hiki-life.net/archives/2004/12/11830.html

【著者のことば】(「埼玉新聞」12月22日付記事より)
(撮影を通して)先生や地域の人たちの子どもたちに対する思い、ほかでは見ることの
できないものを垣間見ることができ、子どもたちの伸び伸びした明るさを納得した。
写真集を刊行できたのも南良和先生、学校や地域の人たちのご指導、ご支援のお陰です。
(管理人注:南 良和先生は、長瀞町にお住まいの写真家です。)

 ○埼玉新聞社 公式サイト
  トップページ:http://www.saitama-np.co.jp/
  紹介記事掲載ページ:
   12月22日(水)付「03年休校の小川町・下里分校を撮影 大木さんが写真集出版」
   http://www.saitama-np.co.jp/news12/22/09l.htm

 ○日本経済評論社 公式サイト(←本書の版元です)
  トップページ:http://www.nikkeihyo.co.jp/
  本書紹介ページ:http://www.nikkeihyo.co.jp/01.html

 ○版元ドットコム 公式サイト(←書籍検索サイトです)
  トップページ:http://www.hanmoto.com/
  本書紹介ページ:http://www.hanmoto.com/bd/ISBN4-8188-1744-9.html

管理人コメント:

今日、埼玉新聞のサイトで写真集出版の記事を見つけたとき、思わず心の中で
「やったー!」と叫んでしまいました。
この写真集の完成を、私もずっと心待ちにしていたからです。
私が大木さんと初めて出会ったのは、おととしの春。
満開の桜を求め、小川町腰越の、槻川に掛かる矢岸橋の辺りを彷徨っていたときのこと。
3月とは思えない暖かな日で、水遊びに夢中の子供たちを写す大木さんの姿がありました。
以来、撮影中の大木さんには町のあらゆる場所で偶然お会いし、折に触れ今回の写真集
の構想についてお話しを聞かせていただいてきたのです。

大木さんは、生まれも育ちも地元小川町です。
アマチュア写真家で、生まれ故郷をこれほど丹念に、長い年月をかけて撮り続けるていらっ
しゃる方は、実は意外と少ないのです。大抵の人は、コンテスト入賞を狙い、話題性に富む
被写体を次々と探すうち、どうしても遠出しがちになってしまうのでしょう。
ですが、大木さんは違っていました。「作品として本にまとめられるような撮り方をしたい」
と常々おっしゃられていて、身近なテーマに取り組む熱意に私も頭が下がる思いがしました。

本書に収録された97枚の作品は、すべてモノクロ写真。
フィルム現像から紙焼き(プリント)まで、全部ご自宅の暗室で丹念に仕上げられたものです。
私も経験がありますが、その労力は並大抵のものではありません。
自家暗室でのモノクロ写真の表現の魅力は、私にとっては、写すべき光との対話にあるように
思えます。季節や天候、時間、また自然光か人工光かで、現像やプリントを調整しないと思い
通りの結果は得られません。生命にとっても、物にとっても、光は重要な意味を持ちますから、
自分でそれを印画紙の上に定着させる行為には、写真表現の上で決して人任せにはできない
要素が含まれているはずだと思えるのです。
以前大木さんにお会いしたとき見せていただいたプリントは、長らく暗室から遠ざかっていた
私に、そんなことを思い出させてくれました。

もうひとつ、少し前になりますが、下里分校を題材にしたモノクロ写真の作品展がありました
ので、あらためてご紹介します。

 ※『比企の里だより』2004年10月9日付関連記事:
   「大野ひろゆき写真展 『埼玉の分校』(10月5~31日、東京四ツ谷)」
   http://sato.hiki-life.net/archives/2004/10/_10531.html

モノクロ写真というと、とかく「カラー写真ができる前の昔の写真=懐かしさの演出」と見られが
ちに思えるのですが、写真表現を取得する上で基本となる表現方法です。写真関係のクラブ
や学校に学ぶ多くの若い写真家たちが、今日も新鮮な視点でモノクロ作品を生み続けている
のです。
写真家の大野さんの作品展も、そうした学生時代からのモノクロ写真を集大成したものです。
出展作品を中心とした写真集も出版されていますので、大木さんの写真集とあわせて、ぜひ
一度ご覧いただければと思います。

項目: 出版

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