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2005年05月23日

尼崎JR脱線事故について (その3)

事故調の最新情報 運転士の心理状態と脱線事故との関連について

 5月23日付「神戸新聞」:始発駅でATS作動し非常制動 尼崎JR脱線

 *その後の追加情報リンク*
 5月24日付「神戸新聞」:非常ブレーキ30分に3回 死亡の運転士
 5月24日付「神戸新聞」:非常ブレーキ4回作動 始発から脱線事故まで
 5月24日付「読売新聞」:始発前 降格級のミス 高見運転士、報告もせず
 5月24日付「朝日新聞」:非常ブレーキ計4回 「異常な状況」JR脱線事故調
 5月25日付「毎日新聞」:事故車両、非常ブレーキ4回-事故調解析

新聞報道によると22日、事故調(国土交通省航空・鉄道事故調査委員会)はATS(自動列車停止装置)記録装置の分析から、亡くなった運転士が事故車を始発駅へ回送する際、赤信号で停止しなかったためATSによる非常ブレーキが作動していたことを確認しました。
後部に乗務していた車掌の証言では、運転士が自ら非常ブレーキをかけたものと思いホームで理由を問いただしたものの、無視して運転席に向かったそうです。
この不自然な対応から、運転士が自分のミスあるいは車両の異常等を故意に隠そうとしていたか、平常とは違う心理状態にあった疑いが強まってきました。
事故調では、運転士の心理状態と脱線事故との関連についても解明するとのことです(上記の追加情報リンクもご覧ください)。

当ブログでは、事故の真相については専門機関の正式な報告を待つこととし、以前ご紹介した伊丹市の村山さんの近況をお伝えするとともに、これからの鉄道の安全対策について沿線利用者がどう参画できるか考えたいと思います。

在来線の最高制限速度の基準について

田中邦裕さんのブログ、『たなか@さくらインターネット』の5月11日付記事に、在来線の最高制限速度の基準についてこんな説明があります。

法令での基準があるとすれば、「踏み切りのある路線においては、非常ブレーキ後600m以内で停止しなければならない」と言う、国土交通省から出された技術基準だけです。 〔中略〕(その基準も今は)規制緩和の流れの中で「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」に変更され、600mルールは無くなりました。

「非常ブレーキ後600m以内で停止」という以前の基準は、鉄道趣味誌等では新型車両の特集記事などでしばしば話題に取り上げられていました。
このことは、いかに最高制限速度を上げるかは、パワーアップよりブレーキの改良にかかっていたことを裏付けていると言えるでしょう。
しかし、当局や鉄道会社が利用者に向けて、広く基準を公開したことはなかったように思います。

さて、「スピードアップ」は昔から、鉄道会社の宣伝文句としてたいへん注目されてきました。
今もダイヤ改正の前に、「最高時速○○○キロ運転開始!」などのキャッチコピーが入ったポスターを、駅や車内で見かけることがあります。
かつてはこうした謳い文句も、利用者からはあくまで“公称値”という印象を持たれてきたと思います。
実際問題として、制限いっぱいの高速運転には、相当高度な運転技術が要求されます。
例えば下り坂を走る場合、最高速度に達したら直ちに加速をやめ、ブレーキ操作(車両の機能によっては定速運転操作)に移らなければ簡単に速度超過してしまうでしょう。
上り坂から徐々に平坦コースへ変わる部分も速度超過しやすく、高速運転の難しいところです。自動車の運転と同じですね。
このためダイヤ上では、あえて最高速度を出さなくても定時運転が保てるよう、運行計画に余裕を持たせるケースがほとんどだったようです。
制限速度のアップ分は、ダイヤの遅れを取り戻す分というより、運転操作をしやすくするための速度超過までの余裕分、と考えることもできたのです。

〔続く〕

 西日本旅客鉄道(株) JR西日本公式サイト
 国土交通省福知山線における列車脱線事故について
    同   :航空・鉄道事故調査委員会

 *通信社&新聞各紙 4月25日以降の関連記事リンク集*
 共同通信社ニュース特集・尼崎JR脱線事故
 「神戸新聞」特集・尼崎JR脱線事故
 「朝日新聞」ニュース特集 尼崎・列車脱線事故
 「読売新聞」特集 尼崎・脱線事故
 「毎日新聞」尼崎列車脱線特集

項目: 東武・JR

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