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2005年05月01日
グラウンドワーク“里の杜”づくり実行委員会が創立5周年記念イベントと、蛍の生息地、内洞沢(うちぼらざわ)の見学会を開催しました
〔2006年7月8日追記〕
内洞沢のホタルが「朝日新聞」で紹介されました。
ブログ「小川町ライフ '06」の2006年7月8日付記事をご覧ください。
〔追記、了〕
町内各地から自然利用・環境保全活動に取り組む団体や関係者が集い合い、交流を深めました
4月24(日)、東小川1丁目の“里の杜”で創立5周年記念イベントが開催され、私も会員(3年生)として参加しました。
笠原町長をはじめ、町内各地で自然利用や環境保全活動に取り組まれている方々から、たくさんのお祝いと励ましの言葉をいただきました。
〔グラウンドワーク“里の杜”づくり実行委員会とは?〕
2000年春、東小川1丁目の荒れた谷津にクヌギやコナラなどの苗木を植え、雑木林の下刈りをし、昔ながらの里山環境を再生しようと発足しました。
グラウンドワークとは、行政、住民、企業が一体になって進める事業です。
〔当日お集まりいただいた自然利用・環境保全関係者の方々〕
行政:
笠原喜平 小川町長
団体:
小川町土木技術研究会(“里の杜”協力企業団体)
小川町風土活用センター NPOふうど(生ごみ資源化事業など)
里山クラブ “you-you”(飯田里山体験広場、角山滝ノ沢町有林など)
下小川三区コミュニティ倶楽部(カタクリとオオムラサキの林など)
個人:
清水浩史さん(中爪内洞沢の蛍など)
森林アドバイザー 森田さん
以上の方々から祝辞をいただいたほか、多くの関係者の皆さまがお集まりくださいました。お忙しい中を、どうもありがとうございました。
△(左)式典が始まる前にひと仕事。椎茸のほだ木の追加や下刈り、ゴミ拾いなどの整備活動をしました。
△(右)前回用意したほだ木から椎茸が続々生えています。
△(左)式典・総会の後は町内の皆さんもお誘いし、お待ちかねの記念イベントです。好天に恵まれ、野外コンサートは文字通り青空コンサートになりました。
△(右)東小川の音楽家、遠藤ひとみさんと仲間の皆さん。楽器も曲目もバラエティ豊かでとても楽しい一時を過ごせました。どうもありがとうございました。
△(左)お昼はバーベキュー。テーブルを囲んで皆の会話もはずみます。お互いの情報交換で、小川町の自然は手入れをすればまだまだ回復できることが分かってきました。みんなでやりたいことがますます増えてきました。
△(右)“里の杜”のあゆみをお手製紙芝居で振り返りました。荒れ放題だったこの谷津は、残土の捨て場所だったので土中に石が多いことが心配されました。初めのうちは、根の生長が阻まれて枯れてしまう苗木もありましたが、諦めずに手入れを続けた甲斐もあってようやく雑木林の姿が見え始めています。
△広場を囲む若い樹々たち。5年の年月を経てここまで大きくなりました。
(2005年5月5日撮影)
△最初の写真の場所を反対から見たシーン。右の斜面は一面アズマネザサ(篠竹)などで覆われていましたが、2月の活動ですっかり綺麗になりました。中央の樹は自生のミズキ。たくさんの白い花が初夏の訪れを告げています。その奥はちょっと育ち過ぎの大木。長年手入れをする人がいなかったためで、寿命も短く、どう扱うか会にとっても課題になっています。
(2005年5月5日撮影)
△(左)直径1cmくらいの可愛いらしいお団子を発見! ノウサギの糞でしょうか!? “里の杜”は落葉広葉樹林と適度な草地がつながっていて、ノウサギの生息に適した条件が備わっています。現に見たという人もいて、実は私も去年の秋に子ウサギと出会ったばかりです。
△(右)春の里にはやっぱりタンポポが似合います。このタンポポには総ほう弁が反り返らない在来種(カントウタンポポ等)の特徴が見られます。
昼食の後は蛍の生息地、内洞沢(うちぼらざわ)の見学会も開催
内洞沢で里山環境の再生に取り組んでいらっしゃる清水さんの提案で、昼食の後は現地の見学会が開催されました。“里の杜”とは1キロも離れていない場所にあり、より奥行きの深い自然の魅力が残されています。
△春爛漫の内洞沢(2005年4月中旬撮影)
ほんの数十年前まで、内洞沢の谷津田には「提灯要らず」と言われるほどたくさんの蛍が群舞したそうです。それが、休耕田が増えるに連れ環境の荒廃が進み、いつしか蛍たちも離れて行ってしまいました。
清水さんは十数年前、たったお一人で蛍が棲める環境の整備を始められました。絶滅したと思われていた昆虫や植物が次々に復活しましたが、念願の蛍だけはどうしても戻ってきてはくれませんでした。そこで研究の末、幼虫の飼育を手がけ、4年前に30匹ほど、初めて湧水路へ放流したそうです。それから3年、なんと去年夏には数百匹にまでその数が回復! 今では協力してくれる人も増え、清水さんの活動の成果は大きく実ってきたのです。
〔蛍が見られる時期の目安〕
ゲンジボタル:6月20~30日頃(ヘイケより湧水路の上流に生息)
ヘイケボタル:7月上旬頃(発光はゲンジよりずっと弱い)
*懐中電灯をお持ちください。
*生息地へは、R254小川バイパスの中爪橋のたもと(下り線東小川寄り)から 階段で下りることができます。この階段も清水さんの手作りです。
△内洞沢手前の谷津田跡は、ヘイケボタルたちの格好の棲み家。雑草や藪に覆われていたのが、清水さんの手入れのおかげでこんなに明るい水辺になりました。「いつかはここで稲作り体験も…」清水さんたちの夢は広がります。美しい景色に惹かれ時折スケッチに訪れる人の姿も! 「ありがたいですね」と清水さん。
△(左)谷津の奥へと続く町道を案内する清水さん(右奥の青い服の男性)。この辺りの湧水路はゲンジボタルたちの棲み家です。やがて幼虫が土の中で蛹になる季節。木立の間を野鳥のさえずりと爽やかな風が通り抜けていきます。
△(右)バイパス脇の入口の方へと戻ります。橋の先はすぐ東小川パークヒルの住宅街です。
気になること(忍び寄る産廃業者の影)
今から8年前のこと、民間業者がこの内洞沢に産廃処理施設を造ろうとしました。8年間で32万tの一般産業廃棄物焼却灰、焼却残渣を埋め立てようというのです。農業用水の水源地であり、間近に住宅地もあるというのにです。
この計画は地域住民の反対署名運動もあって沈静化していますが、いつ再浮上するか分かりません。町は「第3次総合振興計画基本構想」で、内洞沢は文教系活用を図る地区としています。今は、業者が税金を滞納したため、用地を町が差し押さえている状況です。
内洞沢を産廃業者の手に渡さないことが行政に求められていますが、最大の抑止力はやはり、住民をはじめこの地の自然を愛する人々の関心ではないでしょうか。
〔小川町議会でも一般質問が相次ぐ〕
内洞沢問題は町議会でも重視され、これまでにも多くの町議さんが一般質問を繰り返し、さまざまな提言をしています。私はすべて傍聴してはいないので発言内容をご紹介することはできませんが、次の町議さんのサイトに大変参考になるページがありますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
(議会議事録は町立図書館で閲覧できます。)
(50音順・敬称略 政党会派を問わず)
金子美登(よしのり)
「一般廃棄物処分場計画について」
(平成15年9月第3回定例会一般質問発言通告より)
森田みどり
「みどりの風通信 NO.10(2004年9月議会)」(PDFファイル)
「2004年9月議会一般質問の要旨」(PDFファイル)
柳田たえこ
「内洞沢レポート」(「おげんきですか」2004年10月の議員活動報告より)
〔県知事も産廃処理施設の規制の不備を指摘〕
上田清司埼玉県知事は2004年9月、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の知事懇談会で「水源地の隣に産廃処理施設を造っても規制できない」と法的な不備を指摘。認可基準について都県レベルの独自規制を検討したいと表明しています(4都県で共同研究して行くことで合意)。
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