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2006年03月13日

祝 卒業ソング「旅立ちの日に」へ寄せて

今年の春の訪れは例年になく遅れ気味でしたが、堅く閉じていた梅のつぼみもようやくほころび始めました。
卒業シーズンですね。このところ仕事で近隣市町の何校かの行事撮影が続き、請負業者として居合わせただけなのですが、若い人たちの門出を幾度か見送ってきました。

景気も回復してきたとは言われていますが、最早そのこととは関係無く、時代の激しい変化に翻弄され、淘汰されていく職場や職業がまだまだ後を絶たないようです。希望する進路への道が絶たれたとき、あるいは、せっかく手に入れた職を失ったとき、それはその人にとって重大な人生の挫折であるに違いありません。
卒業式典で多くの方々の祝辞を拝聴させていただいたのですが、その中で特に心に深く残ったことばがありました。

・SD市の某県立高校にて I市長さんのことば
 (紹介の際、「ハイッ!」と生徒に負けない位元気な返事が印象的でした。)

 (困難なときでも)
 できない理由を探さないでください…奇跡は必ず起こります。

・MY町のS医科大短大にて 理事長M先生のことば

 (愛読書の著者、池波正太郎さんのことばを借りて)
 生き甲斐を見出さず、ただ義務感や経済的理由だけで仕事をしてきた人
 が深刻な挫折に遭った場合、立ち直ることは難しいように思われます。

ところで、『旅立ちの日に』という歌、何かとてもいいですね。
全国の小中学校の卒業式などで歌われている有名な歌だそうですが、実は今から15年前、秩父市立影森中学校の「三年生を送る会」で先生方が生徒さんたちへ贈った手作りの歌なのだと、最近初めて知りました。
この歌には、人が生きていく上で忘れてはならない、とても大切なメッセージが込められているように思えます。
「遥かな空の果てまで」「自由を駆ける鳥」のように飛び立っていく卒業生たちを見送る歌。でも、当時校長先生だった作詞者の小嶋登先生も、音楽教諭だった作曲者の高橋(旧姓坂本)浩美先生も、いちばん心を込めてイメージに描こうとされたのは、いつか帰ってくる彼らを暖かく迎えてくれるに違いない、ふるさとの原風景だったのではないでしょうか。
15年前、私はすでに社会人になっていましたが、よく晴れた日に都内の校舎の屋上からも望めた外秩父の美しい山並が、この歌の冒頭から懐かしく思い出されるのです。

さて、「卒業アルバム」に収録される写真のほとんどは、学校生活のスナップや記念の集合写真、顔写真、キャンパス風景くらいです。自分の生活のため、職業として私が撮るのはそのほんの一部分に過ぎません。
けれどもフォトグラファーとして手がけた仕事を完結させようとするなら、私はその学校から旅立っていった卒業生たちのふるさとを撮り続けなければならないでしょう。
遠く離れて暮らしている人も時折訪れてくれるような、そんなサイトが作れたらいいな、と思っています。


 *参考サイト*
 momo-mid.com『旅立ちの日に』歌詞と曲(MIDI)
 ぴかのがっこうせいかつ『旅立ちの日に』歌詞と曲(MIDI)
 「朝日新聞」:2006年3月13日付記事
  秩父で生まれた「旅立ちの日に」披露式
 「埼玉新聞」:2006年3月13日付記事
  秩父にモニュメント完成 卒業ソング「旅立ちの日に」誕生の地
 (△公開期間は7日間です。)

項目: 写真・カメラ , 日常・雑感

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