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2006年09月28日

ハイエンドデジタル一眼レフにも取り組むペンタックスのモチベーション

「フォトキナ 2006」でのインタビュー

ペンタックスイメージングシステム事業部長の鳥越興さんがこの春の米国での「PMA」ショーに続き、ドイツで開催中の写真・映像関連の見本市「フォトキナ 2006」でもImpress Watchのインタビューに応じ、ペンタックスの今とこれからの展望についてコメントされました。

「~Kマウントを採用するカメラとして、ハイエンド製品を投入します。先に申し上げておきますが、ハイエンドだからフルサイズということではありませんよ。名実ともにフラッグシップと言える機能と性能を有するカメラを投入するという意味です」
〔中略〕
「2月の時点では、質問されるまでもなくペンタックスの事業全体に不安感がありました。それは外部だけでなく、内部的にも不安感があったのです。しかし良い製品が投入でき、それが市場で受け入れられたことで、社員のモチベーションが上がってきました。PMAからたった7カ月ですが、しかし社内の士気は全く違います。若い開発者たちは、次はどんなものを作ろうかと、活き活きと目を輝かせている」

 「デジカメWatch」:2006年2月28日付記事より抜粋
  【インタビュー@Photokina 2006】
  夢を語れる会社に生き返ったペンタックス
  ~ペンタックス イメージングシステム事業部長 鳥越興氏に聞く

7か月前のPMAでの鳥越さんのインタビュー記事は、次のページです。

 「デジカメWatch」:2006年2月27日付記事
  【インタビュー】デジタル一眼に必要な要素のすべてに取り組む
  ペンタックス上級執行役員イメージングシステム事業本部長 鳥越興氏

〔10月5日付記事へ続く〕

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2006年09月25日

オリンパスが木製デジカメの試作品を「フォトキナ2006」へ参考出展

ヒノキの美しさを生かした外装
強度はエンジニアプラスチック以上

 「BCNランキング」:2006年9月26日付記事
  オリンパス、木材の三次元圧縮成形加工技術を開発、
  天然の木目を外装に

オリンパスは9月25日、面精度の高い金型加工技術による木材の三次元圧縮成形加工技術を開発発表しました。
同社はこの新技術で、ヒノキ外装のデジタルカメラを試作。9月26日(現地時間)からドイツで開催される写真・映像関連の見本市「フォトキナ 2006」へ参考出展するそうです。

オリンパスは、人がモノに対して情緒的価値を持てるモノづくりとは何かを考えてきました。
その一つの回答が、今回開発した自然素材である「木」を使った三次元圧縮成形加工技術であり、この技術により本来「木」が持っている天然の色・つや・木目の美しさの表現、電子機器の外装・筐体に使うことができる薄さと硬さを両立しました。

 オリンパス(株):2006年9月25日付ニュースより抜粋
  オリンパス、木材の三次元圧縮成形加工技術を開発

↓木製デジカメ試作品の画像は、次のページが豊富です。

 「デジカメWatch」:2006年9月25日付記事
  オリンパス、木材をカメラなどの筐体に用いる技術を開発
  ~木製筐体のデジカメをPhotokinaに参考出品

 「ITmedia +D」:2006年9月27日付記事
  プラスチックより堅い木製デジカメ

日本は木製カメラの主要生産国

カメラはもともと、木で作られるのが普通でした。
世界で初めて市販された写真機「ダゲレオタイプカメラ」(技術は1839年のフランス学士院科学アカデミーで発表)も木製でしたし、今日の4×5インチ判(通称シノゴ)以上の大きなシートフィルムで撮影するカメラも、携帯向きのものではまだまだ木製品を見ることができます。
そのような携帯向きの折りたたみ式木製大型カメラはフィールドカメラや組立暗箱と呼ばれ、イギリスで発展した後世界中で生産されました。今はもう、実用品として常時生産しているメーカーは極めて少なくなりましたが、日本は古くから指物の技術が培われてきたこともあり、東京都内を中心に数軒のメーカーや販売会社が残っていて、世界有数の木製カメラ生産国として業界では知られています。
これも不思議な縁ですが、世界的に人気のあるメーカーは、ウィスタ(板橋区常盤台)、エボニー(板橋区大山)、タチハラ写真機製作所(北区豊島)など、なぜか東武東上線の沿線周辺に集まっています。
私もエボニーやタチハラの木製カメラを愛用していますが、タチハラの4×5判には大学の卒業制作でもお世話になりました。標準レンズ1本と数枚のフィルムホルダーだけを持ち、新雪の武蔵嵐山渓谷や早春の越生梅林、彼岸花咲き乱れる東松山の都幾川堤を撮り歩いたのも、今は懐かしい思い出です。

限られていたカメラ向きの木材

タチハラでは国産素材にこだわり、北海道の日高山脈で育った樹齢300年以上の朱利桜(ヤマザクラの一種)を十分枯らして加工していますが、近年は資源が枯渇してきこともあり、他社では輸入木材の方が主流になりつつあります。ウィスタでは奈良県吉野産の桜材や輸入の紫壇、黒檀材の中から素材を選べますが、エボニーでは強度の利点からも輸入の黒檀、マホガニー材の使用に徹しています。
工芸品としての趣きも魅力ですが、カメラが精度と耐久性とを求める精密光学機器である以上、使用できる木材も自ずと限られてしまうのは止むを得ません。趣味でカメラを手作りするなら自由に素材選びを楽しむこともできますが、商品として買ってもらおうとなると話しは別です。

地場産業との結び付きに期待

お隣のときがわ町は「木のむら」を宣言するスギやヒノキの名産地で、私の住む小川町とともに、昔も今も日本有数の建材や建具、家具の産地です。ところが地元ブランドで流通する機会が乏しく、近年は安い輸入木材におされてしまい、関東でさえ知名度はそう高くありません。需要低迷から林業も斜陽化傾向で、手入れの行き届かなくなった森林の荒廃も心配されています。新しい木材の需要開拓は、これまでにも度々町おこし、村おこしの一環として検討されてきたようですが、まだ大きな成果は得られていないのが実状です。

今回オリンパスが発表した成形加工技術は、これまでカメラにはほとんど不向きだったヒノキ材も、装飾性を兼ね備えた適材に変えられるところが快挙だと思いました。デジタルカメラのような製品なら部材はそれほど大きくなくて済むので、例えば間伐材の新しい需要の掘り起こしに結び付くかもしれません。また、かつては薪や炭などの燃料や堆肥材料を得るため利用されていた雑木林も、豊かな植生を回復させ様々な装飾用木材の生産林として活用できれば、放置による荒廃も防止でき素晴らしいと思います。併せて、プラスチック使用と比べ環境への負荷がどう変わるかも、注目したいところです。

私は表現のための道具として、楽器や画材、筆記具、舞踏などの小道具には今も伝統的に木材が豊富に活かされているのに、なぜかカメラは急速にプラスチック化されてゆくことに寂しさを感じていました。だから、ヒノキのように私たち日本人に愛されてきた身近な木材がカメラにも利用できる時代が来たことに、新鮮な感動を覚えました。
願わくばそう遠くない将来、地域の学校アルバム撮影の仕事でも、子供たちのために地元産の木材が使われたカメラを持って訪問できるようになれば良いな、と思っています。

項目: 写真・カメラ , 町づくり・町おこし , 自然利用・環境保全 | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年09月21日

ペンタックスのソリューションが見えてきた

「フォトキナ 2006」参考出品内容を公表

ペンタックスは、9月26日(現地時間)からドイツで開催される写真・映像関連の見本市「フォトキナ 2006」へ、デジタル一眼レフ専用交換レンズ3本とスタジオ向けデジタル一眼レフカメラ1台を参考出品するそうです。

 ペンタックス(株):2006年9月21日付ニュース
  「フォトキナ 2006」参考出品について

 「デジカメWatch」:2006年9月14日付記事
  ペンタックス、Photokina 2006に
  中判デジカメとデジタル専用レンズを参考出品

また、これに合わせて公開中の「レンズ開発ロードマップ」も、新企画の交換レンズが多数追加されるなど大幅更新されました。次の公式サイトのページからダウンロードできます(PDFファイル)。

 ペンタックス(株)製品紹介/デジタルカメラ/交換レンズ

写真館にピッタリのソリューション

9月1日付記事で私は、「願わくば早期に写真館向けのソリューションを」という見出しで、スタジオでの記念撮影から学校行事などの出張撮影まで幅広くカバーする新システムの構築が望めそうだと、これからのペンタックスへの期待を込めて述べました。それが今回のフォトキナへの出品内容を見る限り、思いのほか早く実現する気配が感じられて、とても嬉しくなってしまいました。

注目は何と言ってもスタジオ向けデジタル一眼レフ、645 Digital(仮称)です。出品予定の試作機のイメージセンサーは1800万画素で、これだけでも相当ハイスペックなのですが、発売時には何と3000万画素までアップされることが正式にアナウンスされました。
これだけ画素数が高まれば、七五三などの記念撮影だけでなく、学校の校庭に描かれた人文字の航空撮影にも余裕で対応できそうです。
今私がお世話になっている写真館の学校アルバム撮影の仕事では、校庭に並んだ卒業生全員の集合写真を校舎の上階から撮るのに4×5インチ判の大型カメラを使っているのですが、これが大変。カメラの設営だけでも2人がかりで時間もかかる上、1枚撮る度にフィルムホルダーを入替えピントズレもチェックしなければならないので、その牧歌的な作業ペースは生徒さんにはもちろん、先生方からの評判も決して良くはないのです。昔気質の写真館の、あくまでも良心に基づいた行いではあるのですけど。
それで、社用機にペンタックス67が一式あるので来年はそれで妥協してはどうかと先輩カメラマン氏もこぼすものですから、私はその交換レンズが共用できる645 Digitalが早く登場すれば良いのに、と思っていたのです。
試作機の1800万画素でもアルバム見開き掲載に十分満足できると思いますが、3000万画素ならなお好都合です。入学案内のポスター撮りまで、この1台でバッチリ対応できるでしょう。

「画質革命」を謳うK10D採用の22bitA/Dコンバーターは、今月発売の各カメラ雑誌のレポート記事によると、もともと645 Digitalへの採用を見越して検討されてきたもののようですね。おそらく値段は10倍くらい差が開くと予想しますが、次元の違う両デジタル一眼レフを併用してもまったく同水準の高諧調が得られるよう、ペンタックスは思い切って高い目標を掲げたのでしょう。そこには、写真撮影のデジタル化が進む中でどのようなシステムが必要とされてくるか、十分に先を見据えた深い読みを感じ取ることができるのです。

K10Dで心配されたシャッターレリーズタイムラグですが、スポーツ競技の撮影にも実用上問題ない程度にまで短縮されることが分かりました。報道や公式記録用途ではありませんから、連写も秒間3コマで十分です。参考出品の3本のズームレンズ(うち2本はトキナーとの共同開発)も、学校アルバム用にはまさにおあつらえ向きのセットですね。
先述の写真館の社用35mm一眼レフは昔からニコンだったので、デジタル一眼レフもD200です。私が去年D200の購入を決断したのも、実はニコン用機材をお借りしたり撮影テクニックの情報交換をしたりできるという事情もありました。
(宣伝に釣られたということは…、まぁ、否定はいたしません(^_^;)ゞ)
近くトキナーから先行発売されるペンタックスと共同開発のズームレンズを先輩カメラマン氏も欲しがっているのですが、私が超音波モーター内蔵のペンタックス版を購入したら、多分ものすごく羨ましがられてしまいそうです。
発売予定が当初の12月頃から来年の3月頃まで延びてしまいましたが、どうかどうか卒業・入学式シーズンまで手に入りますよう、お祈りせずにはいられない今日この頃です(笑)。

【追記】

645 Digitalですが、あらためて見ると、試作機は春に公開されたモックアップより「PENTAX」のロゴが大きく目立つようになりました。
9月1日付記事で触れましたが、やはり宣伝にもなりますから大事ですよね。
前から見たデザインも一層柔らか味を帯びて、どことなく愛嬌ある表情になっています。これならきっと小さなお子さんからもこわがられずに、楽しくスタジオで記念写真を撮ることができるのではないでしょうか。
さすが良くお見通しです、我らがペンタックス。参りました。

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2006年09月20日

ペンタックスK10Dの「RAW+ボタン」は小さな大革命

RAWモード撮影はハイリスク

デジタルカメラのフォーマットはJPEGが標準的ですが、デジタル一眼レフや一部のコンパクトデジカメでは、イメージセンサーが捉えたRAWデータを専用フォーマットで保存し、対応ソフトで画像生成する方法も選べます。
ソフトの機能にもよりますが、この方法はイメージセンサーの性能を大きく引き出すことができるので、複雑な光線状態の下での撮影にはたいへん有利です。しかしその反面、ファイルサイズはJPEGより大きくなるので、RAWモード撮影時は一般的にカメラのレスポンスが低下する傾向が見られます。主な弊害として、メモリカードへの書込みに時間がかかり、連続撮影が中断されてしまうことなどが挙げられます。

昨年12月に登場したニコンD200は、1000万画素というハイスペックを持ちながらも、この問題を20万円未満の販売価格に抑えつつ大幅に解消した革命的なデジタル一眼レフでした。
大容量バッファメモリを搭載することにより、RAWモードで約22~23枚、RAW+JPEG同時保存モードでも約19~20枚まで、書込み待ちを心配せずに連続撮影できるのです(JPEGモードでは画像サイズ等により約37~76枚)。

では、同じ1000万画素デジタル一眼レフのペンタックスK10Dはどうでしょう。

実は、公表された予定のスペックによると、RAWモードで9枚、RAW+JPEG同時保存モードでは僅か6枚までしか連続撮影ができません。
私の経験では、白鳥の編隊飛行や離着水、サッカーやバスケットボールなどのようにシャッターチャンスが連続しやすい撮影シーンだと、バッファ容量20枚分でも不足するケースがしばしばあるのです(正直、焦ります…(^_^;))。
するとそのような撮影に、K10Dでは力不足? いいえ、そうではないのです。

JPEGモードとRAW+JPEG同時保存モードとを自在に切替え

RAWモード撮影が有利なシーンでも、連続撮影中のすべてのカットにその必要のあるケースは実際そう多くありません。しかし途中でJPEGモードに切替えようにも、カメラを覗きながら手探りで素早く操作するなど、これまでのどのカメラでもほとんど不可能でした。
ところがペンタックスは、K10Dでそれを可能にしてしまったのです。その新機能は、カメラを覗いた状態で内蔵ストロボの左下にある「RAW+ボタン」を押せば、JPEGモード(またはRAWモード)とRAW+JPEG同時保存モードとを自在に切替えできるというものです。なかなか思いつかない「コロンブスの卵」的発想と言えるのではないでしょうか。
メーカー推奨の利用法として、「JPEGで撮影中に、ここぞというシーンをRAWでも記録」する例が挙げられていますが、逆にRAW+JPEG撮影中にバッファフルで書込み待ちになった場合、「RAW+ボタン」機能を緊急解除しJPEGで撮り続けるという応用も考えられます。何しろK10Dは書込み速度が速く、JPEGなら待たずにメモリカードいっぱいまで連続撮影することができるのですから。
一般に、バッファメモリは結構コストのかかる部品だと言われています。また、バッファに余裕があるからといたずらにRAWで撮り続るなら、最近安くなったとは言え、予備のメモリカード代も無視できない金額になるでしょう。
何でもお金で解決するのではなく、問題の根本にあるものを見極め本当に役立つモノづくりに取り組むペンタックスの姿勢に、改めて感心させられました。加えて「画質革命」を謳う22bitA/Dコンバーターと新画像エンジン「PRIME」とが功を奏し、ハイライトからシャドウまで、複雑な光線状態でもより高い諧調再現が得られることにも、大いに期待したいと思います。

ところで9月14日付記事に私は、「同じように革命と言っても、ニコンがたいてい素人にも分かりやすいコンセプトのプロ用機や中堅機を出してくるのに比べ、ペンタックスには玄人でもすぐにはその価値が理解しにくいコンセプトの商品を、アマチュア機として出してくるようなところがしばしばあります」と書きました。この「RAW+ボタン」などはまさにその典型なのですが、恥ずかしながら私も、最初は開発陣の意図がすぐには飲み込めませんでした。海外サイトから漏れてくる噂でその機能の採用を知ったときも、いわゆるガセネタではないかと疑ってしまったほどです。
そのような認識を改めた今は、この小さなボタンが実現した大きな革命に感謝し、K10Dならではの撮影スタイルをしっかりマスターしなくてはと考えを巡らせているところです。

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2006年09月19日

ペンタックスK10Dと新交換レンズシリーズへの期待

「Kマウント」進化の証…?

ペンタックスの新しい1000万画素デジタル一眼レフK10Dでは、同時開発の交換レンズ郡にも新しい試みが盛り込まれているようです。8月20日付記事でもご紹介しましたが、ペンタックス上級執行役員の鳥越興さんのインタビュー記事の中にも、カメラとレンズとをつなぎ合わせるマウント部の改良について次のような発言が見られます。

「現在、開発陣に指示しているのはKマウントの進化です。〔中略〕上位互換の形で、より高機能なマウントシステムへと進化させることに、現在は取り組んでいます」

 「デジカメWatch」:2006年2月27日付記事より抜粋
  【インタビュー】デジタル一眼に必要な要素のすべてに取り組む
  ペンタックス上級執行役員イメージングシステム事業本部長 鳥越興氏

次の各ページの掲載写真から、K10Dと発売中のK100Dとのマウント部の違いを比較できます。

 「ASCII24」:2006年9月14日付記事
  ペンタックス、1000万画素CCDを搭載した久々の中級機
  『PENTAX K10D』を発表

 ペンタックス(株):製品紹介
  デジタル一眼レフカメラ/K100D 外観

鳥越さんが述べられていた「進化」が、お分かりになりますでしょうか? 
そうです。マウントの外寸が、僅かにですが大きくなっているのです。

新交換レンズシリーズは超音波モーター搭載の防塵防滴構造?

単に「大きくなったから進化だ」というわけではありません(笑)。
メリットとして、カメラ本体とレンズとの接する面積が大きくなることで、塵や水滴などが内部へ入りにくくなる効果が期待できます。もちろん、これに応じてレンズ側のマウント外寸も大きくし、かつ密封性を高めた構造にする必要はありますが。
ここで、次のペンタックス公式サイトのページからダウンロードできる「レンズ開発ロードマップ」をご覧ください(PDFファイル)。

 ペンタックス(株)製品紹介/デジタルカメラ/交換レンズ

私は今、今年12月頃発売予定という2本の明るいズームレンズに注目しています。

・SMC ペンタックス DA 16-50mmF2.8(仮称)
・SMC ペンタックス DA 50-135mmF2.8(仮称)

ペンタックス公式サイトのK10D紹介ページ下欄にも「超音波モーター搭載レンズ(開発中)に対応」とあるように、K10Dのマウント内部には電源供給接点が復活しました。

 ペンタックス(株)製品紹介/デジタル一眼レフカメラ/K10D 特長

他社ではすでに普及している方式ですが、超音波モーターをレンズへ搭載することにより、より静かで速く正確なオートフォーカスが実現できます。
状況から、先に挙げた2本のレンズに搭載される可能性は高く、かつK10Dに合わせて防塵防滴構造が採用されていれば、ますます利用価値は高まるでしょう。
本格的な広角から望遠までをこの2本でカバーできるうえ、K10Dを2台用意すればレンズ交換の煩わしさからほぼ完全に開放されます。
これで、デリケートなデジタル一眼レフをかばうばかりに悪天候の下だと積極的に撮影できなくなる、という悩みも解消できるのではないでしょうか。

ユニークなペンタックスとトキナーとの共同レンズ開発

気になるお値段ですが、予測はできます。
光学機器メーカーのトキナーからも、近く同仕様の交換レンズがニコン用、キヤノン用として発売される予定です。
トキナー公式サイトに価格が掲載されていますので、ご覧ください。

・トキナー AT-X 165 PRO DX 16-50mmF2.8
 2006年11月下旬発売予定 希望小売価格 113,000円(税別)
・トキナー AT-X 535 PRO DX 50-135mmF2.8
 2006年10月中旬発売予定 希望小売価格 138,000円(税別)

実はこれらのレンズ、両社の共同開発によるもので、光学系はまったく同一です。商品企画から設計まで双方の開発陣が同じテーブルで協議を重ね、アイディアやノウハウを持ち寄り完成させた意欲作とのこと。
光学ガラスなどの部材は共同購入。レンズの研磨加工から乱反射防止被膜のコーティング処理、鏡筒中枠への組込までをペンタックスの関連工場で行い、その後の外装への組込などはそれぞれの指定工場で進めるようです。
OEMとは性格の異なるユニークな開発方式ですが、小回りの利きやすい規模のメーカー同士だからこそ、こうしたパートナーシップが実現できたのでしょう。同じ方式で開発された、これもユニークな魚眼ズームレンズ10-17mmF3.5-4.5も、すでに発売中です。ほかに、開発は別々でも同じ光学系を採用し、両社で部材の共同購入を行っている商品もあります。
ペンタックスの本社は東京都板橋区に、トキナーの光機事業部は埼玉県入間郡三芳町にあり、ともに東武東上線の沿線です。そしてご当地、ペンタックスオプトテック小川も東上線沿線なら、トキナーの協力工場もやはり同じ沿線に散在しているそうです。トキナーは企画開発が中心で自社工場は持たない経営方針のようですが、それに代わる技術者を中心とした地域的なネットワークが形成されているのかもしれないですね。

しかしそれにしても、両レンズともなかなか高価ですね。ペンタックス版が超音波モーター搭載になるなら、さらに高くなりそうです。カメラ本体以上に?
でも欲しい。学芸会や式典など、学校のステージイベントの撮影には、かつてない最高のシステムではないですか。

K10Dファーストインプレッション!!

ステージイベントのほかに、卓球やバスケ、バレーボール、剣道や柔道など、室内競技の撮影にも試してみたいと思うのですが、問題はK10DのシャッターレリーズタイムラグがK100Dに比べどの程度短縮されるかです。このことに関しては不安も大きかったのですが、今日突然朗報が入りました。プロ写真家の谷口泉さんの「美写華写ブログ」(ペンタックス提供)に、待望のK10Dのファーストインプレッションがアップされたのです。そこには次のようなコメントが。

かつて 150msクラスといわれたレリーズタイムラグも、だいぶレスポンスがよくなった感じがします。おそらく80msクラスといえるのではないでしょうか。

 PENTAX「美写華写ブログ」:2006年9月19日付記事より抜粋
  速報!! K10Dファーストインプレッション

谷口さんのブログの(c)はPENTAXですから、このコメントは事実上ペンタックスの折紙付きと考えてまず間違いないでしょう。値段が違うだけにニコンD200の約50msには及びませんが、同価格帯にあるD80の約80msとほぼ互角です。スポーツ写真、十分いけます。

D200一式、買い揃えて1年も経ちませんが、どうしましょう(笑)。
長い目で先々のことを考えると、決断は早い方が良いかもしれません。。。

【9月20日補足】
上記「美写華写ブログ」の記事に、谷口さんからコメントの追加がありました。

レリーズタイムラグについては、書いたようにどんどん改善されつつある部分です。メーカーも認識してますし、期待しましょう。

これは嬉しい情報です。製品版の登場がほんとうに楽しみです。

【9月19日追記】
K10Dの英文パンフレットがダウンロードできます(PDFファイル 1.65MB)。
格好良いですね!

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2006年09月14日

本日公式発表! ペンタックスK10D

手ぶれはもちろん、雨や埃の悩みを軽減

ペンタックスの新型1000万画素デジタル一眼レフK10Dの詳細が本日、国内で報じられました。発売予定は10月下旬、店頭予想価格は税込み12万円前後(レンズ別)になるようです。

 ペンタックス(株):2006年9月14日付ニュース
  有効1020万画素のレンズ交換式デジタル一眼レフカメラ
   「PENTAX K10D」

 「デジカメWatch」:2006年9月14日付記事
  ペンタックス、ゴミ除去機能搭載の有効1,020万画素デジタル一眼レフ
  「K10D」

 「BCNランキング」:2006年9月15日付記事
  ペンタックス、手ブレやゴミを防ぐ1020万画素デジタル一眼、
  12万円前後で

海外のデジタルカメラの著名なニュースサイト「dpreview」に、たいへん詳しいレビューが掲載されているのでご紹介します(英文)。

 「dpreview」:2006年9月13日付記事(日付は現地)
  Pentax K10D Hands-on Preview (→Yahoo!翻訳

K10Dは、K100Dに次いで手ぶれ補正を内蔵しただけでなく、その機構の応用でイメージセンサーを振動させ表面に埃が付きにくくし、画像への写り込みを軽減する対策も施されています。同時に、12万円前後のデジタル一眼レフとしては初めて防塵防滴構造を採用し、悪天候でも安心して使えるカメラに仕上がっています。
まさに気を遣わずに済む高性能デジタル一眼レフということになりますが、一番気を遣わなくて助かるのはお値段でしょうか。店により実質10万円を割るのも、もはや時間の問題かもしれません。
9万~12万円台の1000万画素デジタル一眼レフは、すでにソニー、ニコン、キヤノンから相次いで発売されていますが、K10Dの営業戦略上の大きな特徴は、初心者向けの自動調節モードをバッサリ省略してしまったところにあると言えるでしょう。例えば、人物、風景、接写、動体、夜景などの絵文字マークを選ぶとカメラが撮影シーンに合わせ自動調節してくれるモード等がそうです。
デジタル一眼レフとしては求めやすい価格とはいえ、一般家庭にとっては決して安くはない買い物です。各社とも家族全員で使えるファミリーユースのカメラを目指そうとした中で、ペンタックスだけは玄人好みのプロユースを目指したところが実に興味深く思えました。見方によっては、K10Dを選ぶお客さんは、かなり我が儘なカメラユーザーとも言えそうですね。
ただ、プロユースとは言っても、シャッターレリーズタイムラグやオートフォーカスの合焦時間の短縮についてはメーカーから改良のアナウンスがありません。動きの激しいスポーツなどの撮影だと、ニコン、キヤノンの上位機種にまだまだ及ばないのでしょうか。
なお、K10Dでいよいよ復活した気になるレンズマウント部の電源供給接点についてですが、これは開発中のオートフォーカス用超音波モーター内臓交換レンズに対応するためのものだということが公表されました。このような新開発のレンズとの組合せでは、あるいはオートフォーカスのスピードアップが図られるのかもしれません。さらなる上位機種の開発への意欲もうかがえ、これからのペンタックスへの期待は高まるばかりです。

画質革命

「画質革命」。K10Dの国内でのキャッチフレーズだそうです。
新開発の画像エンジン「PRIME(PENTAX Real Image Engine)」が搭載され、イメージセンサーで捉えたアナログ信号をデジタル信号へ変換するA/Dコンバーターにも新たに22bit(420万階調)タイプが採用されているのが主な理由とのことです。
9月13日付記事のコメントで、私はニコンの社風についてイメージは地味でも相当の革命家だと書きましたが、ペンタックスも負けず劣らずの革命家です。かつ、イメージは輪をかけて地味であるうえ、行いもまた生真面目そのものです。
同じように革命と言っても、ニコンがたいてい素人にも分かりやすいコンセプトのプロ用機や中堅機を出してくるのに比べ、ペンタックスには玄人でもすぐにはその価値が理解しにくいコンセプトの商品を、アマチュア機として出してくるようなところがしばしばあります。
説明は避けますが、K10Dに盛り込まれた数々の新機軸にも、ともすると経験豊富なプロからでさえ、
「これが何の役に立つの?」
「今までとどこが違うの?」
「ほかにもっとやるべきことがあるのでは?」
と思われかねないところが結構あるのです。
いずれもペンタックスとしてはひたすら真面目に、考えに考え抜いて採用した新機軸だと思うのですが、正直表面からは目立たない地味な改良の積み重ねではあります。それでいて使い始めてみると不思議と違和感が無く、時が経つにつれその良さがじんわりと心身に馴染んできて手放せなくなることが多いのです。
私は嬉しいですね。ペンタックスのユーザーで良かったと、心の底から思えるのです。

予約しました

というわけで本日早速、某オンラインショップへK10Dの予約を済ませました。
ニコンD80とどちらを買うかは直前まで悩みましたが、値段がほぼ同じということで、予想以上に割安感の高いK10Dに決まりです。これにより私の1000万画素デジタル一眼レフはニコンD200とペンタックスK100Dとの2機体制になりますが、両者の交換レンズシステムの重複を避けるため使用頻度の少ないレンズは売却処分することにしたので、K10D購入の元手はほとんどかかりません。
どちらかと言うと出番が多いのはK10D。単三電池が使えるK100Dがそのバックアップ。D200は激しいスポーツなどの特殊用途ということになるでしょうか。D200のバックアップには、やはり単三電池が使えてメディアもCFカードやマイクロドライブが共用できる*istDという選択肢もあります。
ニコンとペンタックスとでは、他社のデジタル一眼レフに比べれば使い勝手に共通点が多いので併用しやすく、実に助かっています。

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2006年09月13日

判明は明日早朝? ペンタックス1000万画素デジタル一眼レフ

K10D!?

ペンタックスの新しい1000万画素デジタル一眼レフの詳細が日本時間の14日早朝、欧米のマスコミを対象に公表されるようです。楽しみですね!
と言いつつ実はもう、海外の私設ニュースサイトで、誤って(わざと?)一時的にですが公開してしまったところがあったという噂も。。。

まぁ、見なかったということにしておきましょう。私は(笑)。

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2006年09月10日

ついに学園祭デビュー! 手ぶれ補正が付いたペンタックスK100D

そのカメラかわいい~!

9月早々学園祭シーズンの到来です。ついにK100Dの出番が来ました。
8月23日付記事でもご紹介したように、ペンタックス商品企画担当の畳家久志さんはアスキーのインタビューに応え、その用途を「子供を撮ること」、それも「学校などでのステージ上のイベント」に絞り込んだとお話しされています。

 「ASCII24」:2006年8月21日付ニュース
  【INTERVIEW】ペンタックス『K100D』開発陣に聞く(後編)

果たしてK100Dは、見事その本領を学校アルバム撮影の現場で発揮してくれたのでした!

肖像権や著作権等の関係で作例をお見せできないのが残念ですが、最高です、このカメラ。ペンタックス関係者の皆さま、本当にありがとうございました。これからも益々お世話になります。

私がステージ演奏の撮影で重宝したレンズは、出演者のクローズアップに適した中望遠のSMC PENTAX-FA☆ 85mmF1.4[IF]。
デジタル一眼レフで交換レンズ側に手ぶれ補正機構を内蔵したものでは、レンズの口径は今のところF2~2.8が限界です。
その点、カメラ本体に機構を内蔵したK100Dなら、倍以上明るいF1.4の大口径レンズでも手ぶれ補正が効き、照明の暗いバンド演奏の撮影にも三脚無しで安心して望めます。
大口径望遠レンズを開放絞りで使うとピントの合う範囲が極端に狭くなるのですが、K100Dのオートフォーカスは暗いステージでも若者たちの動きをしっかりとらえることができました。ファミリーユーザー向けの普及機ながら、フォーカスセンサーは11点測距と贅沢な仕様。かつその精度は3年前の*istDより驚くほど高められているようです。
ただひとつ残念なのは、せっかくお似合いの85mmF1.4が今は品切れ中ということ。私は13年前の発売当時に購入したのですが、最近は中古市場でも品薄で相場は上がっているようです。再生産あるいはモデルチェンジを期待したいところです。

さて、某県立高校の学園祭でのこと。
ステージへ向かう浴衣姿のボーカルユニットに声をかけられ早速スナップ。
K100Dを向けると
「そのカメラかわいい~!」
だって。大成功みたいですね、ペンタックスさん。

【追記】

これもまた某県立高校の学園祭でのこと。生徒さんたちの前を通ったら、
「カメラマンのお・じ・サン、カッコイ~! カッコイ~!」
「カッコイ~ョ、そのカメラ…」
笑うところでしょうね、↑ここは。。。

ところで、ニコンD200のように少々肩肘張ったデザインのカメラも、K100Dと交互に使えば生徒さんたちへの威圧感も和らぐようです。でも、受けはカメラ好きの先生からの方が良いようですね、やっぱり(^_^;)。

*お知らせ

『PENTAX K100Dスタートガイド』が日本写真企画から出版されるそうです。
発売予定は9月22日とのこと。

 PENTAX「美写華写ブログ」:2006年9月5日付記事参照
  K100Dムックのロケにいってきました

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2006年09月02日

中1の夏、写真部復活の思い出

9月に入ってから、何だか急に秋らしくなってしまいました。
先日までのあの蒸し蒸しした残暑はどこへ行ってしまったのでしょう?

新学期ですね。学生の皆さんは、どんな夏休みを過ごされたでしょうか。
夏休みというと私はよく、中学校最初の夏休みの出来事を思い出します。
学校の暗室で友人たちと体験した、初めての白黒写真現像のことです。

話は小学校時代にさかのぼりますが、入学して間もない頃、4年生から始まるクラブ活動を見学する機会がありました。
私が一番興味をもったのは、もちろん写真クラブ。しかも顧問の先生が私の担任の大好きな優しいT先生で、ちょうど黒板に大きくカメラの断面図を描き、その仕組みを説明されているところでした。それが、私が4年生に上がる前にT先生は転勤され、絶対入ろうと決めていた写真クラブも廃部になってしまったのです。

失望は中学に進学してからも続きました。ここにも写真部は無かったのです。
しかし幸いなことに、私のクラスにはたまたま写真好きの男の子が集まり、中には自宅に押入れを改造したお座敷暗室を持っている子もいて、結構楽しくカメラの話題など交わし合うことができたのです。
私たちの普段共通の関心事は、もっぱら玄関に近い踊り場の階段下にあった、謎の小さな開かずの間に向けられていました。そこには確かに「暗室」という札がかけられていたのです。
「あれって、現像用の暗室じゃないの?」
悶々とした思いは募る一方でした。

状況はある日急転しました。仲間の誰かが以前は写真部もあったことをつきとめ、元顧問だった先生に相談したところ、夏休みの間だけ暗室を使わせて欲しいという願いに快く応じてもらうことができたのです。早速希望者を募り始めたので、私も一も二もなく誘いに乗りました。
そして待ちに待った夏休み。課外の運動部の生徒くらいしかいない閑散とした校舎に、私たちは集合しました。嬉しいことに、元顧問の先生が写真部OBのプロカメラマンだという講師のお兄さんも招いてくださり、安心して作業に取り掛かることができたのです。
暗室の中はさすがに蒸し風呂状態。狭苦しいところへ男子が何人も詰め寄り、カビと埃と薬品と汗の臭いが充満してそれは劣悪な環境でしたが、楽しかったですね。持ち込んだネガを自分で大きく引き伸ばす達成感。お兄さんに手ほどきを受けながらも、なかなか思い通りの濃さにプリントできずヤキモキしましたが、貴重な体験でした。初めてフィルム現像に挑戦した友人が、仕上がったネガを両手で広げながら「写ってる! 写ってる!」と叫んで暗室から飛び跳ねるように出てきた姿が、今も忘れられません。

束の間の写真部復活。このまま正式に復活したらいいのにと、そのとき仲間の誰もが思っていたのですが、果たせませんでした。その願いを叶える以前に、私たちの気持ちがバラバラになってしまったからです。
その頃、なぜか全国的に中学校の風紀が荒れだし、非行や校内暴力の記事が新聞を賑わせ始めていました。当時カメラに興味を持つ男の子というのは、概して大人びた、多感で批判精神の強い、少し背伸びしたがるような子が多かったのでしょう。次第に校則を厳しくする学校側に反発し、写真仲間だった友人たちは一人、また一人と、不良の真似事みたいにツッパリのグループへ加わっていったのです。勉強ができないわけでもないのに授業態度も悪くなり、彼らの成績はどんどん落ちていって、先生たちから差別的な目で見られるようになっていきました。クラスの友人関係もギクシャクしたものになって、真面目だった私はあれほど親しく言葉を交わした仲間からも、「お前なんか俺たちに関係ないだろ」といった態度をとられるようになってしまったのです。

仕方なく、仲間の解散後は写真部復活を諦め、私はお座敷暗室の持ち主である唯一冷静だった友人の部屋で、プリントワークを学ばせてもらったのでした。
その後2年生の冬休みを迎え、ついに私も念願の暗室を持つことができました。私が当初試したのは、風呂場を使った仮設式です。また同じ頃、クラスは違うので写真部復活には加わらなかったのですが、小学校を卒業した春、一緒に小川町を撮影旅行した長年の親友も自分の暗室を持ちました。
3年間を通じて、非行に走ることなく愚直なまでに写真を撮り続けていたのは、この3人くらいだったでしょうか。お互い、鉄道やユースホステルを使って撮影旅行に出かけるのが好きで、しばしば誘い合っては思いっきり遠出をしたものでした(札幌辺りまで)。表向きは従順でしたが、実行力があるという点では、今思うと私たち3人の方がよっぽど不良だったのかもしれませんね。行く先々でよく補導されなかったものだと、つくづく思います。
3人は、卒業してからも揃って日帰り旅行へ出かけたりもしました。

本来なら、こんな仲間がもっとたくさん作れたはずの、中学校生活でした。
実は、一人ツッパリグループと付き合いながらもガリ勉を続け、一流の進学校に見事合格した子がいました。その子が卒業式の後、元グループの中心人物から裏切り者として狙われ、一時先生にかくまわれるという騒ぎも起こりました。陰の努力家だったその彼も、本当はカメラや写真が好きな子だったのですが、私とはお互いに意識しながらも、とうとう友だち同士親しく付き合うきっかけを逃してしまいました。

校則の趣旨を生徒たちに理解させることは大切なことだし、大変なことに違いありません。ただ、それを形式的に大人の力で押し付けられたことで、当時思春期に差しかかっていた私たちの失ったものは、あまりにも大きかったように思います。いつも同じクラスメイトが顔をあわせる教室の中で、従順な子とそうでない子とが何人もの先生から知らず知らず差別を受けるのも、お互いの寄るべき場所が奪われる結果を招いてしまいました。今考えても大きな代償だったと思います。それぞれ立場は違っても、みんな自分の居場所を探して人知れず悩んでいただろうと思います。
この時期の子たちは、まだまだ大人にかまってもらいたい年頃なのです。むしろ小学生のときより、自分の意思で指導者となる大人に接することを求めようとしています。それを、どんな理由があろうといきなり突き放したり自立を焦らせたりすることは、その後の進路にも禍根を残すことになると思います。

かつて写真用暗室を備えた小中学校は数多くあったようですが、まだ写真の豊富に掲載された出版物も少なく、教材作成用としても先生方が資料写真を引き伸ばすのに必要としていた時代の名残りでしょうか。やがて写真印刷物があふれ便利な複写機も普及するにつれ、次第に暗室も使われなくなり、同時に写真部のある小中学校も減っていったようです。
私がようやく写真部に所属し、放課後存分に活動できるようになったのは、高校生になってからでした。都立高校でしたが、中学時代と違いまるで自由きままな校風で、あまりの放任主義にちょっと拍子抜けするほどでした。
その写真部の名は「光画部」といって、あるアンドロイドが主人公の人気学園コメディ漫画のモデルにもされたことのある、かなりユニークなクラブでした。母校や光画部について書き始めるときりが無いのでこれくらいにしておこうと思いますが、今も同好会に格下げされたものの、細々と続いているみたいです。
(冥王星みたいだ。)

最近は高校でも暗室や写真部のある学校は少なくなり、なんだか寂しい気がしますが、本来一人でやるようなものじゃないと思うんです、写真というのは。大人になってからだと、写真クラブのような団体にはどうしてもお稽古事みたいなスタイルで入門することになりがちですが、学生の皆さんには、もっと自由に好きな写真に打ち込めて、お互いに楽しみながら撮った写真を見せ合える場所を見つけて欲しいと思います。

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2006年09月01日

開発は順調! 期待のペンタックス1000万画素デジタル一眼レフ

やはりこの秋デビュー!? 楽しみな「フォトキナ」

プロ写真家の谷口泉さんの「美写華写ブログ」(ペンタックス提供)で、ついにペンタックス商品企画担当の畳家久志さんから、開発中の1000万画素デジタル一眼レフに関するコメントが公表されました。

もっと写真を楽しみたいという目的で1000万画素の機種を待っている方の期待に応えていきたい。それだけでなく、カメラとしても質を高めて、画がきれいに出るよう努力しています。開発は順調ということで、ぜひ秋を期待していてください。

 PENTAX「美写華写ブログ」:2006年9月1日付記事より抜粋
  圧倒的な売れ行きのK100D、どこが評価されたのか?(3)

モックアップを見ると、操作部のレイアウトは私が慣れ親しんだ*istDに準じていて、とても使いやすそうです。サイズは少し大きくなるようですが、その分中身も大化けしていそうで期待はますます膨らみます。すでにK100Dからして、手ぶれ補正の効果やオートフォーカス、自動露出、オートホワイトバランスの精度など十分信頼できるレベルなので、ついそれ以上の質を求めたくなってしまうのです。
モックアップ(評価用の模型)の画像は、次の各ページに掲載されています。

 ペンタックス(株):2006年2月24日付ニュース
  「PMA 2006」デジタル一眼レフカメラ関連製品の参考出品につい

 「デジカメWatch」:2006年3月24日付記事
  【PIE2006】ペンタックス参考出品フォトレポート

当ブログ8月23日付記事の続きになりますが、この1000万画素機、K100D同様に学校アルバム関係の仕事でどこまで活躍できるか、私は非常に注目しています。
学園祭などのステージ発表や式典などの撮影用に手ぶれ補正があるだけでも資格十分ですが、問題なのは体育祭や運動部の公式試合などのケースです。ワールドカップの報道陣並みの重装備とはいかないまでも、シャッターレリーズタイムラグが短いなど、ある程度チャンスに強いメカが要求されることは言うまでもありません。高校野球など、県選抜までは地元写真館が学校アルバムや広報掲載用の依頼で出張撮影に行くこともあるのです。
この夏、入間や比企地域の中学校運動部の地区大会会場を回っていて同業者の方とよくお会いしましたが、皆さん、まるで申し合わせたかのようにニコンD200をお使いになっていたのが印象的でした。スポーツにも集合写真にもこれ1台で対応できるので、そのコストパフォーマンスの高さがどこの写真館でも重宝されているようです。私もクライアントの写真館からの貸し出し機材と自前機材とを組み合わせ、撮影に対応しました。
ただ、ニコンの手ぶれ補正はレンズ内蔵式で、ステージ向きの手ぶれ補正付大口径レンズは甚だ高価なうえ大柄なものしか今のところありません。もしペンタックスの1000万画素機がスポーツ撮影にも十分対応できる性能を備えていれば、きっと全国(いえ、世界中)の写真館から注目されることでしょう。
詳細は今月下旬にドイツで開催される映像機器展示会「フォトキナ」までには公表されるはずなので、とても楽しみです。
(海外のネット上ではもう、“噂”レベルとはいえかなり詳細がリークされ始めているようですが。興味のある方はその筋の掲示板などを探してみてください。)

願わくば早期に写真館向けのソリューションを

8月31日付記事で、ペンタックスが開発中のフォトスタジオ向けデジタル一眼レフを軸としたソリューションの展望について触れましたが、上記の1000万画素機とも組み合わせ、写真館向けのソリューションが構築できればかなり便利なものになりそうです。
このスタジオ向けデジタル一眼レフ、645 Digital(仮称)のモックアップ画像は、上に挙げた各ページに1000万画素機のそれとともに掲載されています。
ペンタックスでは67判645判といった、35mm判より大きなサイズのフィルムを使う各種スタジオ、ポスター撮影向けの一眼レフシステムも長年造り続けていますが、645 Digitalはそれらの交換レンズシステムを継承するデジタル一眼レフです(67判用レンズはアダプター使用)。特に、同社の67判システムは大人数の集合写真の出張撮影用に常備している写真館はたいへん多く、そのレンズを流用できて幾分コンパクトな645 Digitalは、より広い用途で活躍できる期待の新製品というわけなのです。
実は私も67判システムの愛用者なので、当分の間は高嶺の花かもしれませんが、いつかは手に入れてみたいと今から憧れているところなのです(ああ、鬼が笑いすぎて苦しそう。気の毒)。

フィルムカメラ時代から、35mm判一眼レフシステムと、それより大きなサイズのフィルムを使う一眼レフシステムとの両立を果たしてきたメーカーは、今やもうペンタックスくらいしかありません。根強い固定ユーザーに支えられた既存の豊富なシステムや小型軽量デジタル一眼レフの開発で得た技術の蓄積は、他社がそう簡単に追随できるものではないでしょう。
ペンタックスが写真館向けのソリューションを構築するうえで有利なのは、両フィルム一眼レフシステムをそれぞれ引き継ぐデジタル一眼レフで、撮影後の画像ファイルの管理や出力などを同じ純正ソフトで行えるということです。幅広いジャンルの撮影依頼に応じなければならないものの、その経営規模からできるだけシステムを整理したい写真館にとって、これからのペンタックスの商品アイテムはかなり有望なものになりそうです。

思えば、小さなお子さんが初めて目にするプロカメラマンといえば、多分それは七五三の記念撮影などでお世話になる町の写真館のカメラマンでしょう。そして、学校に上がってからも遠足のスナップ写真や各種行事の記念撮影などで、同じように写真館からの出張カメラマンをたびたび目にするようになるでしょう。そのときカメラマンが構えているカメラがペンタックスなら、そのお子さんはもちろん、保護者や先生方にとっても印象に残り、自然とメーカーの宣伝になるのではないでしょうか。
こうした効果を狙っているのか、キヤノンもすでに専門の商社や写真館団体などを通じ、田舎町の写真館にもあの手この手で宣伝を仕掛け始めています。同時に、製品発表会を兼ねたデジタルフォトセミナーへのお誘いも年がら年中です。これまで写真館に強い営業力を持っていたフジフイルムやコニカミノルタの事業を引継いだソニー、ペンタックス同様スタジオ向け一眼レフのデジタル化を進めている事業再建中のマミヤ、キヤノンと競合するニコンなどは、それほどお誘いが活発ではありません。キヤノンとはインクジェットプリンタで宿命(?)のライバル関係にあるエプソンの方が、むしろ働きかけは熱心です。
(ちなみに私は、プリンタもスキャナもエプソン製を愛用しています。)
そのエプソンが主催するセミナーでも私は以前、招かれた講師が実演で使っていたカメラが宿敵キヤノンのデジタル一眼レフという笑えない場面にも遭遇しましたので、こうした隙にペンタックスが入り込めれば新しいソリューションの認識を高めてもらう良い機会になるかもしれません。
(そう言えば、ペンタックス、エプソン、キヤノンとも、新宿のショールームは同じビルの同じフロアでしたね。)

映像技術のデジタル化やIT産業の進展で、カメラメーカーとユーザーとの距離は以前より一層近いものになってきたように感じています。近い将来どこかのセミナーなどの会場で、ペンタックスの関係者の皆さまにお会いし、お話を伺える日を楽しみにしています。

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