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2007年02月08日
イーグルバスが小川町へも進出 (その1)
*3月1日より小川町駅~皆谷・白石車庫線がイーグルバスにて運行開始
されます。運賃、時刻表は2月21日付記事からダウンロードできます。
小川町駅~皆谷(かいや)~白石車庫の路線を移管
小川町駅に乗り入れる路線バスには現在、東武系列朝日自動車グループの川越観光バス(川越観光自動車)、国際バス(国際十王自動車)、別グループのときがわ町代替バス(武蔵観光)があります。
各バス事業者が受け持つ路線は次の通りです(小川町駅起点)。
川越観光バス:時刻表一覧
・小川町駅~皆谷~白石車庫
・小川町駅~みどりが丘(循環)
・小川町駅~小川パークヒル
国際バス:時刻表問合せ先
・小川町駅~県立循環器・呼吸器病センター~熊谷駅
ときがわ町代替バス:時刻表一覧
・小川町駅~明覚駅
うち、小川町駅~皆谷~白石車庫の路線が川越観光バスからイーグルバスへ、近く移管されることになったそうです。
「おげんきですか 柳田たえこです」:2007年1月20日付記事
→小川~白石車庫間のバス運行について
地域の付加価値を高める
イーグルバスの路線バス事業ノウハウ
残念ながらこれまで、東武系列の路線バス事業は本業である鉄道の連絡役に過ぎませんでした。あくまでも鉄道に代わる輸送手段、あるいは鉄道の駅へ利用者を集める手段に徹した位置付けで、地域交通の担い手としての役割は他の路線バス事業者やタクシー会社等へ譲る経営方針を通してきたのです。
比較的路線バスの需要が多い都市近郊では、例えば国際興行バスや西武バスなどが路線網を東武系列バスと上手く補完し合い、地域の需要にきめ細かく応じる例が見られます。ところが小川町などのローカルエリアでは、路線バスに関しては東武系列バスの寡占状態が続き、自家用車の普及した現在、従来の経営方針では利用者離れが抑えられなくなっています。そのため東武鉄道は近年、こうしたローカルエリアの路線バス事業を本社直営から系列会社の朝日自動車グループへ移管し、サービスの見直しを図ってきました。しかし一部ダイヤに若干の改善は見られたものの、車庫や営業所の統合など、運賃抑制を図ることだけで今は精一杯のようです。
イーグルバス(株)は1980年に埼玉県川越市で創業した比較的新しい会社です。当初は送迎バスや福祉バスなどの事業から出発し、その後観光バス事業に進出、2003年からは路線バスや高速バスの運行も開始しました。親会社が交通事業者ではなくイーグルトラベル(株)という旅行業者であることから、業界でもかなりユニークな存在として注目を集めています。路線バス事業へ進出したのも、地元川越市の観光客向けに始めたクラシックなボンネットスタイルの小江戸巡回バスの成功がきっかけになっています(経営理念)。
地域の潜在的な需要を見極めるイーグルバスのノウハウは評価が高く、最近ではときがわ町代替バスの運行を一部請け負うほか、武蔵嵐山駅や明覚駅を起点に路線バス網(PDFファイル)を広げ、成果が期待されています。
小川町駅~皆谷~白石車庫の路線を川越観光バスから引継ぐことについては、元々不採算路線であることから課題も多いと思います。車両や乗務員のローテーションを円滑にするためにも、今後は他の路線バス網との再編も検討されるのではないでしょうか。
小川町駅~小川パークヒル~武蔵嵐山駅のバス路線開設を
小江戸巡回バスのような観光、福祉共用の「小京都巡回バス」も
イーグルバスの武蔵嵐山駅~嵐山郷~県立循環器・呼吸器病センターの途中には志賀児童公園前停留所がありますが、そこから川越観光バスの小川町駅~小川パークヒルの終点とはほんの1Kmほどしか離れていません。この区間を結ぶだけで私の暮らす小川パークヒル(東小川)の利便性はずっと高まるのですが、これまではバス事業者も関係する自治体も異なることから、実現まで相当時間はかかるだろうと覚悟していました。
実はこの案を、私は1住民の立場から、2003~2004年に設置された比企地域3町3村合併協議会の住民説明会会場(小川町と嵐山町の2ヶ所)で新市町づくり計画に関する意見として述べたことがあります。その趣旨は、合併協の議事録や資料にも記載されました。小川町と嵐山町とを含む合併が前提であれば、合併特例事業として県や国からの支援も得やすいはずだと考えたからです。しかし協議は、諸般の事情により残念な形で破綻してしまいました。
小川パークヒルの分譲が始まった当時、武蔵嵐山駅にはまだ大型車両が乗り入れできる駅前広場はなく、バス路線は小川町駅方面にのみ開設されました。もとより分譲は小川町域の事業であり、路線バス誘致には小川町駅周辺の商業や産業を振興する意図も多分に含まれていただろうと思われます。
しかしイーグルバスが小川町へも進出しようとしている今、状況は大きく変わってきました。小川町駅~小川パークヒルの路線もイーグルバスへ移管されれば、武蔵嵐山駅起点の路線網と合わせて再編した方が同社の経営面でも合理化が図れるように思います。小川パークヒルの住民の流れが小川町駅から武蔵嵐山駅方面へ変わることは否めませんが、利便性向上で地域の付加価値が高まることにより、人口の定着が期待できるメリットを町にも重んじてもらえればと思います。
なお、小川町駅を中心に小江戸巡回バスのような「小京都巡回バス」が、武蔵嵐山渓谷や埼玉伝統工芸会館(道の駅おがわまち)、おがわ温泉花和楽の湯(小川赤十字病院側)、東秩父村和紙の里、さらに埼玉県立川の博物館(現在は東秩父村営バスが乗り入れ)や秩父高原牧場などを巡るようになれば、観光客も今よりもっと訪れやすくなるでしょう。平日には、福祉巡回バスとしての活用も期待できるはずだと思います。
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