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2006年12月10日

ペンタックスK10Dをアドビ「Photoshop Lightroom」デモ会場で展示

 画題:『初冬の日光男体山』
 埼玉県比企郡小川町東小川 自宅の窓から
 2006年12月10日撮影
 Camera:PENTAX K10D
 Lens:SMC PENTAX-FA☆ 400mmF5.6ED[IF]
 アドビ「Photoshop Lightroom」ベータ4でRAW現像
 クリックで原寸画像が開きます(3558×2382ピクセル、トリミングあり)。

今日の関東平野は朝から冬型特有の高気圧に覆われ、昨日降った雪を残した日光男体山が、自宅の窓からくっきりと望めました。写真はお昼頃、K10Dに400mmの超望遠レンズを着け手持ち撮影したものです。このレンズは極めてコンパクトでホールディングバランスが良く、被写体へ2メートルまで寄ることもでき、希少植物を保護柵越しにアップで撮りたいときなどとても便利です。今はもう生産されていませんが、ぜひ復活してほしいレンズのひとつです。
さて撮影条件ですが、ピントはAFで中央の山肌に合焦。絞りはF8なので、手前の丘陵の雑木林まで被写界深度内に入っています。感度はISO100、シャッター速度は1/640秒を選び、ややアンダー気味の露出で雲や雪の陰影を強調してみました。またRAW現像にはアドビ「Photoshop Lightroom」ベータ4を用い、遠景を鮮明に見せるため、コントラストや彩度、シャープネスは少し高めに調整。前景の日陰部分はシルエットにしました。ノイズ処理は特にせず、ホワイトバランスはカメラの自動調整をそのまま反映させています。
油断すると微細なぶれが生じやすい条件ですが、手ぶれ補正機構と解像感重視のローパスフィルター、高性能レンズとの相乗効果で素晴らしく鮮鋭な描写が得られました。同時に、K10Dの画像処理系と「Photoshop Lightroom」の現像エンジンとの相性の良さも確認できました。

ペンタックスがPhotoshopユーザーのイベントに出展

 「デジカメWatch」:2006年11月28日付記事
  Photoshopユーザーの祭典「Photoshop world “BIG DEBAT"」が開幕
  ~Lightroomの新機能やPhotoshop CS3をデモ、K10Dなどの展示も

 「デジカメWatch」:2006年12月4日付記事
  Photoshopの伝道師「ドクター」ラッセル・ブラウンにインタビュー
  ~Lightroom 1.0は来年早々に

 アドビ システムズ:製品/「Photoshop CS2」
  「Photoshop Lightroom日本語版パブリックベータ 4」
  同、ダウンロードページ同、要望/不具合報告コメントフォーム

11月28、29の両日、東京都内でアドビの定番レタッチソフト「Photoshop」ユーザー対象のイベント、「Photoshop world conference & expo 2006 “BIG DEBAT”」(PWE2006)が開催されました。私は残念ながら行けませんでしたが、製品版にほぼ近付いた「Photoshop Lightroom」のデモンストレーションがプログラムの目玉だったので、ぜひ行きたかった催しでした。
上記「デジカメWatch」で報じられている当日のレポートによると、協賛企業としてカメラメーカーからはマミヤ・デジタルイメージング、そしてペンタックスがブースを出展したそうです。両社とも大型イメージセンサー搭載の本格的スタジオ向けデジタル一眼レフを開発している数少ないメーカーで、マミヤからは発売中のZDが、ペンタックスからは645 Digitalの試作機とともにK10Dも出品されました。K10Dは既報のとおり、国内メーカーのデジタル一眼レフでは始めてアドビ提唱のRAWファイルフォーマット「DNG(デジタルネガティブ)」をサポートするカメラです。この点について、今回の展示で来場者からどのような評価や期待が寄せられたのか、私も1ユーザーとして非常に気になっているところです。

「Photoshop Lightroom」バリエーションへの期待と
ペンタックスへの期待

「Photoshop」シリーズの中で「Lightroom」はプロユースまでカバーする「CS」の補完役という位置付けですが、一般のカメラユーザーにとってもRAW現像だけでなくあらゆる画像ファイルの管理、検索、閲覧に役立ち、たいへん魅力的なソフトになりそうです。これまもで「Photoshop」の廉価版が、バンドルソフトとして様々なタイプのデジタルカメラやスキャナーなどに同梱されてきたように、「Lightroom」にもいつかそのような同梱用のバリエーションが登場することを、私は願わずにはいられません。
現像ソフトは長い間、RAWファイル形式が機種固有のものに限られてきたことから、どうしてもカメラメーカー自身が純正ソフトを半ばアフターサービスとして提供するしかありませんでした。ですが「Lightroom」と比べての正直な感想を言うと、カメラメーカーが自社製品に限られたユーザー対象の画像処理系ソフトを独自開発していくことは、技術的にもコスト的にもそろそろ限界に来ているような気がするのです。
PWE2006へのDNGをサポートするK10Dの出品は、ペンタックスにとって大きな意味があるように思えます。K10Dの同梱ソフト「PENTAX PHOTO Browser 3」でペンタックス独自RAW形式のPEFをDNGに変換することはできますが、圧縮RAW保存を選べないのでファイルサイズがより大きくなり、不便に感じるときがあります。撮影時にPEFでもDNGでも圧縮RAW保存されるK10Dは、その点でも頼れる存在です(シーンにより、圧縮率はPEFの方が高くなります)。DNGでの撮影時よりファイルサイズがより大きくなり、不便に感じるときがあります。なお、PEF撮影では圧縮保存されるため、ファイルサイズはシーンにもよりますが、DNG撮影より小さくなります(最初の記述に誤りがありました。お詫びして訂正します)。
近い将来「Lightroom」を同梱することこそ、デジタルカメラ製品へのユーザーの信頼を高める重要な条件になるかもしれません。また、そのカメラメーカーが「Photoshop」シリーズのデモやセミナーなどでも紹介され、ユーザーから直接製品への要望を聞くことのできる絶好の機会にもなるでしょう。同時に、そのような会場へ足を運ぶこと自体がユーザーにとって一種のステイタスシンボルになり、製品の付加価値を一層高めることにもつながるはずです。
ペンタックスはK10Dの発売を機に、今回のようなイベントへ積極的に出展したり各地でトークライブを開催したりするようになりました。将来の展開が、ますます楽しみになってきました。

「K10D体感&トークライブ」のレポートが、講師で写真家の谷口泉さんが主宰される「美写華写ブログ」11月22日付記事(ペンタックス提供)に掲載されています。ご一読をおすすめします。

項目: 写真・カメラ

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