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2006年05月30日
新画像フォーマットWMP(Windows Media Photo)とデジカメ新製品への期待
デジタル写真の画質をリアルに
5月24日、米Microsoftはデジタル写真の新フォーマット「Windows Media Photo(WMP)」を発表しました。
現在、デジタルカメラのフォーマットはJPEGが標準的ですが、WMPはその欠点を解消するものとして注目されています。
WMPは来年登場のOS「Windows Vista」が標準仕様としてサポートするほか、「Windows XP」でも扱えるようになるとのことです。
プロ、アマを問わず、フィルム撮影にこだわる写真家の多くは、デジタルカメラでは思うように色調やグラデーションが再現できないことを指摘しています。
これは、JPEGがサポートできる色や諧調の再現範囲に規格上の制約があるためで、必ずしもデジカメ自体の性能不足ではないのです。
解決策として、デジカメのイメージセンサーが捉えたデジタルRAWデータを専用フォーマットで保存し、対応ソフトで画像生成する方法があります(私もよく用います)。
しかし、現状ではRAWモード撮影ができるデジカメは主として上級機に限られ、対応ソフトも開発途上中のものしかなくパソコンに負担もかかることなどから、用途によっては実用性を疑問視する声があるのも事実です。
WMPは、デジカメで捉えたRAWデータに含まれる色や諧調の情報を、極めて高品質な画像として保存することができるとされています。
各社デジカメへの採用予定はまだ公表されていませんが、WMPの開発には日本のカメラメーカーも意見を出しているというニュースもあります。
近年のプリンターの進歩と相まって、近い将来デジカメで撮る写真のリアルさが大きく向上することになるかもしれないですね。
ここではWMPの画質面についてのみ簡単に特長を説明しましたが、期待されるメリットはほかにもあります。詳細は、次の関連サイトをご参照ください。
マイクロソフト:2006年5月25日付開発者向け情報
Windows Media Photo Specification
「デジカメWatch」:2006年5月26日付記事
米Microsoft、新画像フォーマット「Windows Media Photo」発表
「デジカメWatch」:2006年5月29日付記事
米Microsoftの新画像フォーマット「Windows Media Photo」とは
デジカメ新製品への期待とペンタックスK100D
さて、私の元には今2台のデジタル一眼レフ、ニコンD200とペンタックス*istDとがあり、最近は仕事の撮影でもコンビで出動する機会が多くなりました。
以前、D200が気に入ったので早く2台目が欲しいというようなことをブログ「比企の里から」に書いたのですが、先のニュースを知り、WMPを採用した新製品が出るまで高いカメラを買うのは控えた方が得策かな、と思い始めています。
実はD200やニコン用交換レンズなどを買い揃えるのに、もう使う見込みのないフィルムカメラやその交換レンズ類を売却し予算を捻出しようと企てていたのですが、結局それは止めました。
最近の動向からもう新しいフィルムカメラの発売に期待できないとなると、今ある慣れ親しんだ機材を手放すのが何だか惜しくなってきたからです。
代わって、今私の関心を惹きつけているのが、ペンタックスが先ごろ突然発表した意外な新製品、K100Dです。
7月下旬発売予定の廉価版デジタル一眼レフですが、店頭予想価格7万円台(レンズ別)と求めやすく小型軽量なうえ、これまで発売されたほぼすべての交換レンズで手ぶれ補正機構が働くのが、最大のセールスポイントです。
ペンタックス(株):2006年5月23日付プレスリリース
独自の手ぶれ補正機構を搭載した
レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ PENTAX K100D
「デジカメWatch」:2006年5月23日付記事
ペンタックス、ボディ内手ブレ補正搭載一眼レフ「K100D」
「デジカメWatch」:2006年5月25日付記事
写真で見るペンタックス「K100D」
デジタル一眼レフの手ぶれ補正機構は、キヤノンやニコンなどではレンズの一部を動かしてぶれを打ち消す方式を用いていますが、K100Dではカメラ本体のイメージセンサーを動かす方式を用いています。
効果は今のところ前者の方式が優るようですが、対する後者はほぼ全レンズ対応という大きな魅力を備えています。
魚眼レンズや超薄型レンズ、大口径の明るいレンズなどは物理的に手ぶれ補正機構を内蔵しにくいとされていますが、K100Dはそのような問題を根本から解消したことになります。
なお、コニカミノルタも良く似た手ぶれ補正機構をデジタル一眼レフ本体に採用し、その技術はソニーに引継がれるようですが、ペンタックスは原理も構造も全く独自で開発したとのことです。
手ぶれ補正というと初心者向けの機能のような印象もありますが、ストロボ(フラッシュ)や三脚を使いにくい状況での撮影では、プロも助けられる機能です。
私の場合、学校アルバム用の撮影依頼を受ける機会が多いのですが、学園祭などのステージ発表や式典の撮影など、大口径レンズと組合せてその威力が試せる場面はいろいろ考えられそうです。
この秋ペンタックスが発表を予定している1000万画素の上位機種(「比企の里から」2月26日付記事参照)にも、やはりこの機構は採用されるのでしょう。そちらの方も気になりますが、値段はきっと倍以上?
WMPが採用されるなら考えてしまいますが、さすがにそこまで期待するのは、まだ時期的に無理があるでしょうね。
*トラックバック先へのリンク
No Blog,No Life!:2006年5月30日付記事
ちょっと気になるカメラとレンズ
小川町の木工芸家にして生粋のブロガー、soroさんのブログです。
*istDシリーズファンなら、気になることはやっぱり同じ、ですよね!
項目: 写真・カメラ
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コメント
トラバ、ありがとうございました。(^-^)/
>先ごろ突然発表した意外な新製品、K100Dです。
ヒロキさんのエントリーを拝読したsoroは、K100D
に強い興味・関心を持ってしまいましたよ。(^^)
投稿者 soro^^ ~ : 2006年05月30日 23:17
soroさん、こんばんは。
K100D の“K”の意味について、ペンタックスは「当社が長年にわたって用いている“ペンタックスKマウント”にちなんで名づけました」と回答しています。
・ペンタックス(株):製品紹介/デジタル一眼レフカメラ/K100D/FAQ
http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/k100d/faq.html
Kマウントは1975年発売のKシリーズ一眼レフから採用されました。
K2、KX、KMと3機種ラインナップされましたが、その中でスタンダードモデルにあたるKMこそ、私が最初に手にした一眼レフカメラだったんです。
使い古してもうボロボロですが、30年近く経った今でも大切に保管しています。手入れをすれば、まだまだ現役で稼動できるでしょう。
新生Kシリーズは、デジタルカメラの分野でも一眼レフメーカーとしての初心を貫こうという同社の姿勢が感じられ、とても頼もしく思えます。
ねじ込み式の旧レンズを装着できるマウントアダプターKも地味なアクセサリーですが、今や「不滅のロングセラー」として誇れる存在になりましたね。
投稿者 ヒロキ : 2006年06月02日 00:17
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