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2006年05月25日

ホンダ関連の工場用地になりうる小川町角山の滝ノ沢町有林

5月22日付記事からの続きです。
11月13日付「ホンダ関連の工場候補地から滝ノ沢町有林は外れる見通し」
 もあわせてお読みください。

『小川町第4次総合振興計画』で工業・流通系活用地に指定

お隣の寄居町へホンダ新工場が進出することを受け、県も系列部品メーカーの集積に期待し、周辺の用地探しに動き出すそうです。
新工場予定地に近い小川町域もその対象になると見られ、5月21日の小川町長選で「隣の寄居町にホンダの工場が進出することもあり、企業誘致を積極的に進めていきたい」(5月20日付「埼玉新聞」記事より)と主張する現職の笠原喜平候補が再選を果たしました。

小川町は今年3月、『小川町第4次総合振興計画』(PDFファイル)を策定し、工業・流通系活用地は、その第2編、第3章、第3節に収録の「土地利用構想図」(本文P.11)に示しています。そのうち新工場予定地から極めて近いのが、第3次計画時も工業・流通系活用地に指定されていた、角山地区に広がる滝ノ沢町有林を含む一帯の地域です。
公有地ですから県の用地探しでは最初から候補に挙がると予想され、用地代が町の収入になれば、客観的にはたいへん有望な用地と見なされると考えられます。これから分譲されるひばりが丘住宅団地や隣接するみどりが丘団地からも近く、通勤も至便なことから、職を求めて小川を離れた人たちが戻ってくる可能性もあるでしょう。

『小川町環境基本計画』に基づく滝ノ沢町有林での環境活用と保全活動

この町有林いついて私は、昨年11月に町が『小川町第4次総合振興計画(基本構想・基本計画)案』に関する意見等の公募をした際、文京系活用地として見直すことはできないか、メールで要望を提出しました(2005年11月14日付記事参照)。「昨今の社会・経済情勢から考えるともはや現実味がありません」というのが大きな理由の一つでしたが、これまで記した動向から、状況は大きく変わってきたと受け止めざるを得ません。
滝ノ沢町有林では現在、NPOふうどや私も参加させていただいている里山クラブ“you-you”などの団体が、里山環境を活かした野外体験活動や自然観察等に活用し、同時に下草刈りや遊歩道整備などの保全活動も年数回実施しています。
こうした活動は町の『小川町環境基本計画』に基づくものですが、『小川町第4次総合振興計画』とは担当課が異なり、今後住民や関係者も交え、両計画の間で何らかの調整が図られることになるかもしれません。
どちらの担当課にも、自然環境保全や希少な野生動植物の保護などについて専門的な知識や経験を培われた職員さんがおられ、私も町内の団体活動等を通じ、様々なご指導をいただいています。
私としては、当然のことですが調整が行われる際には公正に取り進められることを期待し、必要に応じ滝ノ沢町有林界隈で撮影した野生動植物や団体の活動記録等の写真も資料として提供に応じられるよう、準備を整えておかなければならないと考えているところです。


<追記>

都市近郊では自然環境や生態系、歴史的景観などを開発から守るため、自治体が地権者から水源地や雑木林、古い街並などを買い取る動きがしばしば見られます。
また、地権者の方から自治体へ、そのような目的で土地を寄贈する事例も少なからずあるようです。

 「埼玉新聞」 :2006年5月24日付記事
  荒幡の原風景を末永く 所沢「ドレミの丘公園」完成 土地所有者、寄付
 (↑公開期間は7日間です。)

 「東京新聞」 :2006年5月25日付記事
  荒幡小の児童が合唱で開園祝う 所沢・ドレミの丘公園
 (↑公開期間は約1ケ月です。)

小川町にはそのような土地が売る(貸す)ほどあるのですから、事情を説明しなければ(あるいはしたとしても)、都市部やその周辺の方々からは「恵まれているなぁ」と思われるかもしれませんね。

項目: 町づくり・町おこし , 自然利用・環境保全 , 行政・議会

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