メイン
« 本日公式発表! ペンタックスK10D
| ペンタックスK10Dの「RAW+ボタン」は小さな大革命 »

« 2006年02月以前 メイン | 2006年03月以降 メイン »

2006年09月19日

ペンタックスK10Dと新交換レンズシリーズへの期待

「Kマウント」進化の証…?

ペンタックスの新しい1000万画素デジタル一眼レフK10Dでは、同時開発の交換レンズ郡にも新しい試みが盛り込まれているようです。8月20日付記事でもご紹介しましたが、ペンタックス上級執行役員の鳥越興さんのインタビュー記事の中にも、カメラとレンズとをつなぎ合わせるマウント部の改良について次のような発言が見られます。

「現在、開発陣に指示しているのはKマウントの進化です。〔中略〕上位互換の形で、より高機能なマウントシステムへと進化させることに、現在は取り組んでいます」

 「デジカメWatch」:2006年2月27日付記事より抜粋
  【インタビュー】デジタル一眼に必要な要素のすべてに取り組む
  ペンタックス上級執行役員イメージングシステム事業本部長 鳥越興氏

次の各ページの掲載写真から、K10Dと発売中のK100Dとのマウント部の違いを比較できます。

 「ASCII24」:2006年9月14日付記事
  ペンタックス、1000万画素CCDを搭載した久々の中級機
  『PENTAX K10D』を発表

 ペンタックス(株):製品紹介
  デジタル一眼レフカメラ/K100D 外観

鳥越さんが述べられていた「進化」が、お分かりになりますでしょうか? 
そうです。マウントの外寸が、僅かにですが大きくなっているのです。

新交換レンズシリーズは超音波モーター搭載の防塵防滴構造?

単に「大きくなったから進化だ」というわけではありません(笑)。
メリットとして、カメラ本体とレンズとの接する面積が大きくなることで、塵や水滴などが内部へ入りにくくなる効果が期待できます。もちろん、これに応じてレンズ側のマウント外寸も大きくし、かつ密封性を高めた構造にする必要はありますが。
ここで、次のペンタックス公式サイトのページからダウンロードできる「レンズ開発ロードマップ」をご覧ください(PDFファイル)。

 ペンタックス(株)製品紹介/デジタルカメラ/交換レンズ

私は今、今年12月頃発売予定という2本の明るいズームレンズに注目しています。

・SMC ペンタックス DA 16-50mmF2.8(仮称)
・SMC ペンタックス DA 50-135mmF2.8(仮称)

ペンタックス公式サイトのK10D紹介ページ下欄にも「超音波モーター搭載レンズ(開発中)に対応」とあるように、K10Dのマウント内部には電源供給接点が復活しました。

 ペンタックス(株)製品紹介/デジタル一眼レフカメラ/K10D 特長

他社ではすでに普及している方式ですが、超音波モーターをレンズへ搭載することにより、より静かで速く正確なオートフォーカスが実現できます。
状況から、先に挙げた2本のレンズに搭載される可能性は高く、かつK10Dに合わせて防塵防滴構造が採用されていれば、ますます利用価値は高まるでしょう。
本格的な広角から望遠までをこの2本でカバーできるうえ、K10Dを2台用意すればレンズ交換の煩わしさからほぼ完全に開放されます。
これで、デリケートなデジタル一眼レフをかばうばかりに悪天候の下だと積極的に撮影できなくなる、という悩みも解消できるのではないでしょうか。

ユニークなペンタックスとトキナーとの共同レンズ開発

気になるお値段ですが、予測はできます。
光学機器メーカーのトキナーからも、近く同仕様の交換レンズがニコン用、キヤノン用として発売される予定です。
トキナー公式サイトに価格が掲載されていますので、ご覧ください。

・トキナー AT-X 165 PRO DX 16-50mmF2.8
 2006年11月下旬発売予定 希望小売価格 113,000円(税別)
・トキナー AT-X 535 PRO DX 50-135mmF2.8
 2006年10月中旬発売予定 希望小売価格 138,000円(税別)

実はこれらのレンズ、両社の共同開発によるもので、光学系はまったく同一です。商品企画から設計まで双方の開発陣が同じテーブルで協議を重ね、アイディアやノウハウを持ち寄り完成させた意欲作とのこと。
光学ガラスなどの部材は共同購入。レンズの研磨加工から乱反射防止被膜のコーティング処理、鏡筒中枠への組込までをペンタックスの関連工場で行い、その後の外装への組込などはそれぞれの指定工場で進めるようです。
OEMとは性格の異なるユニークな開発方式ですが、小回りの利きやすい規模のメーカー同士だからこそ、こうしたパートナーシップが実現できたのでしょう。同じ方式で開発された、これもユニークな魚眼ズームレンズ10-17mmF3.5-4.5も、すでに発売中です。ほかに、開発は別々でも同じ光学系を採用し、両社で部材の共同購入を行っている商品もあります。
ペンタックスの本社は東京都板橋区に、トキナーの光機事業部は埼玉県入間郡三芳町にあり、ともに東武東上線の沿線です。そしてご当地、ペンタックスオプトテック小川も東上線沿線なら、トキナーの協力工場もやはり同じ沿線に散在しているそうです。トキナーは企画開発が中心で自社工場は持たない経営方針のようですが、それに代わる技術者を中心とした地域的なネットワークが形成されているのかもしれないですね。

しかしそれにしても、両レンズともなかなか高価ですね。ペンタックス版が超音波モーター搭載になるなら、さらに高くなりそうです。カメラ本体以上に?
でも欲しい。学芸会や式典など、学校のステージイベントの撮影には、かつてない最高のシステムではないですか。

K10Dファーストインプレッション!!

ステージイベントのほかに、卓球やバスケ、バレーボール、剣道や柔道など、室内競技の撮影にも試してみたいと思うのですが、問題はK10DのシャッターレリーズタイムラグがK100Dに比べどの程度短縮されるかです。このことに関しては不安も大きかったのですが、今日突然朗報が入りました。プロ写真家の谷口泉さんの「美写華写ブログ」(ペンタックス提供)に、待望のK10Dのファーストインプレッションがアップされたのです。そこには次のようなコメントが。

かつて 150msクラスといわれたレリーズタイムラグも、だいぶレスポンスがよくなった感じがします。おそらく80msクラスといえるのではないでしょうか。

 PENTAX「美写華写ブログ」:2006年9月19日付記事より抜粋
  速報!! K10Dファーストインプレッション

谷口さんのブログの(c)はPENTAXですから、このコメントは事実上ペンタックスの折紙付きと考えてまず間違いないでしょう。値段が違うだけにニコンD200の約50msには及びませんが、同価格帯にあるD80の約80msとほぼ互角です。スポーツ写真、十分いけます。

D200一式、買い揃えて1年も経ちませんが、どうしましょう(笑)。
長い目で先々のことを考えると、決断は早い方が良いかもしれません。。。

【9月20日補足】
上記「美写華写ブログ」の記事に、谷口さんからコメントの追加がありました。

レリーズタイムラグについては、書いたようにどんどん改善されつつある部分です。メーカーも認識してますし、期待しましょう。

これは嬉しい情報です。製品版の登場がほんとうに楽しみです。

【9月19日追記】
K10Dの英文パンフレットがダウンロードできます(PDFファイル 1.65MB)。
格好良いですね!

項目: 写真・カメラ

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://hiki-life.net/mt3_2/mt-tb.cgi/2326

コメント

コメントしてください




保存しますか?


« 2006年02月以前 メイン | 2006年03月以降 メイン »

« 本日公式発表! ペンタックスK10D
| ペンタックスK10Dの「RAW+ボタン」は小さな大革命 »
メイン | 上へ↑