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2007年04月08日
春爛漫の小川町
↑クリックで原寸画像が開きます(3872×2592ピクセル、トリミングなし)。
画題:『菖蒲沢の山桜』
埼玉県比企郡小川町中爪菖蒲沢
2007年4月7日撮影
Camera:PENTAX K10D
Lens:SMC PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited
アドビ「Photoshop Lightroom 1.0」でRAW現像
↑クリックで原寸画像が開きます(3872×2592ピクセル、トリミングなし)。
画題:『槻川岸に咲く桜』
埼玉県比企郡小川町下里寒沢
2007年4月7日撮影
Camera:PENTAX K10D
Lens:SMC PENTAX-FA 77㎜F1.8 Limited
アドビ「Photoshop Lightroom 1.0」でRAW現像
埼玉県熊谷市では3月29日に早くも25.4度の夏日を観測。さらに4月1日には静岡県静岡市で31.8度の真夏日を観測したかと思えば、4月4日は都心でみぞれ混じりの雪が降るなど一転冬に逆もどり。この日は丹沢から奥多摩、秩父地方にかけての山沿いも雪になったようです。何ともおかしな今年の春です。
私の家の周りではようやく桜が咲き始めていたのですが、4日までの冷たい雨続きでだいぶ花が痛んでしまい、ソメイヨシノのほとんどは鮮やかな満開になるタイミングを失ってしまいました。残念ですが、幸いヤマザクラの方はそれほど痛みも少なく、この週末には見事に咲き誇る姿を見せてくれています。
ごく短時間でしたが、仕事の合間に春爛漫の里山の風景を撮影することができました。画像の整理の時間が取れないので少しでだけですが、7日に撮った写真をお見せします。
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2007年03月15日
いよいよ春本番! ですね
今日は中学校の卒業式の撮影でした
記録的な暖冬で梅の花は早くも終盤。代わって、花桃のピンクの蕾が今にも咲き出しそうなほど膨らんできています。田園ではヒバリのさえずりも聞かれるようになりました。
今日は近隣の町の公立中学校の卒業式の撮影でした。クライアントの写真館さんでは比企、入間郡市内の何校もの卒業アルバム制作を請け負っていて、常時数名のカメラマンが巡回しています。撮影がデジタルになってからは、前もってフィルムを預かりに店頭へ寄ることがなくなったので、撮影当日は直接自宅から指定の学校へ向かうことが多くなりました。
今日お伺いした中学校は私の家から距離的に近い学校の一つということもあり、クライアントさんから撮影の依頼を受ける機会も多く、それだけに無事生徒さんたちが卒業の日を迎えることができて何ともホッとしました。
式の最後に全生徒で合唱した歌は「旅立ちの日に」。この地に近い秩父市の中学校で生まれた、先生方が生徒さんたちへ贈った手作りの歌です。
(2006年3月13日付記事をご参照ください。)
今やテレビCMのテーマソングに採用されるほどポピュラーな曲になりましたが、歌詞の中に詠まれている「山なみ」ともつながっている土地柄ですから、やはり学校をとりまく環境にもイメージがとても良く似合っていて、当事者でもないのに聞くたびリアルな実感がこみ上がってきてしまいます。
今日の写真は目下、整理、調整の真っ最中です。卒業関係の撮影の山場はこれで概ねひと段落つきますが、この後も入学シーズンに向けて進めておかなければならない重要な作業が控えています。
それは、ハードディスクの大掃除。卒業シーズン前にも少しは要らないファイルを削除し空きスペースを作りましたが、それだけでは間に合わず外付けディスクの買い増しで急遽対応しました。
撮影データは万一に備え、システムとは別の複数のディスクに分散して保管しなければなりません。本当はRAIDを導入すべきなのですが、予算の都合でそこまで手が回らないのが実情です。普段使わないデータはDVD-RAMにバックアップを取るなど、乏しいディスク資源を節約しながら何とかやりくりしているところです。
今年の桜の開花予報によれば、埼玉もあと1週間くらいで咲き出しそうだということです。好きな写真を撮りに行きたいところですが、仕事と趣味の両立もパソコン周りの環境が万全に整うまでは、しばらくの間(ってどのくらい…(^_^;)?)おあずけです。
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2007年03月13日
デジタル撮影では初めて迎える卒業シーズン
デジタルカメラの本当の便利さって?
今月に入って卒業式や謝恩会など、中学校から大学まで卒業生を送るさまざまな学校行事の撮影が続いています。去年のこの時期はすべてフィルムによる撮影でしたが、昨年4月以降クライアントさんの方針でスナップ写真はデジタル撮影に移行したため、私にとってはかつて無いほど連日膨大な撮影データの処理に追われる日々が続いています。当然ですが、いずれも卒業アルバムに載せる写真なので、仕上げを急ぐものばかりです。フィルム撮影なら、撮ったフィルムを店頭に出した時点で私の手から仕事は離れます。それがデジタル撮影となると、帰ってから必要なデータのみを選択し、画像修正も加えた上で全ファイルに通しナンバーを打ち、CD-Rに焼いて初めて納品の用意が整うことになります。
デジタル撮影にありがちな誤解ですが、フィルム代や現像代が要らないからといって、好きなだけたくさん撮れることがメリットのように思われることがあります。また、後からパソコンソフトで加工や修正ができることから、少しくらいの撮影ミスなら簡単に救えるように思われることもあります。ところが実際は、撮影後の処理や管理の手間まで考えると、本当に撮るべき大事なシーンを選んで1枚1枚無駄のないよう丁寧に撮影を進めていくことこそ、デジタル撮影では心掛けなければいけないことなのです。それができるようになるにはやはり、ある程度経験を積むことが欠かせないでしょう。
幸い、デジタルカメラは撮ったその場で写真を再生することができます。失敗が許されないシーンだとフィルム撮影ではつい条件を変えて余分に撮りたくなるものですが、デジタル撮影では再生画面で確認できるので、そのような無駄は上手に省きたいところです。シャッターを切るたび確認していては撮影の妨げになりますが、構図や露出、ピント、シャッターチャンスなどチェックポイントを要領良く押さえることで、本当の意味で撮影の労力を軽減できるようになりたいものです。そうしないと、決して安くないデジタル機材をわざわざ買い揃えてまで余計な仕事を増やすことになってしまうのですから。それでは結局、本末転倒ですよね。
無視できないデジタルカメラとパソコンソフトとの連携
卒業式関係の撮影シーズンを前に、心から「助かった~!」と思える出来事がありました。それは、2月19日にアドビのRAW現像プラグイン「Camera RAW 3.6」が「Camera Raw 3.7」へとアップデートしたことです。これにより、私のメインカメラであるペンタックスK10Dの専用RAWファイル形式(PEF)にもようやく対応し、RAWモード撮影が不自由なくできるようになったのです。それ以前は「PENTAX PHOTO Browser」でPEFファイルをアドビ提唱のDNGへ変換するか、最初からDNG形式での撮影を選ぶしか方法がありませんでした。PEFはカメラ内で圧縮保存(劣化なし)されるので、ファイルサイズがDNG撮影の七割程度で済み、とても助かります。よくぞこの時期に間に合ってくれました、と言いたいところです。もし今回のアップデートが間に合わず、ペンタックスもDNGのサポートをK10Dで始めていなかったら、あとは市川ソフトラボラトリーのRAW現像ソフト「SILKYPIX Developer Studio 3.0」くらいしか頼れるソフトは無かったところです。新型カメラへの対応は、アドビより市川の方が早いようです。
体育館やホールなどでは色調の違う人工照明が複雑に組み合わさり、カメラのオートホワイトバランス機能も十分働きにくいのが実情です。これにストロボ光も加わるので、RAW現像時に手動できめ細かくホワイトバランスを設定しなければ、すべての写真の色調を違和感なく揃えることは難しいのです。「Camera Raw 3.7」は私のパソコン(Windows XP、CPU=Celeron 2.4GHz、メモリ=1.0GB)でもそれほどストレスなく動作し、何百枚ものRAWファイルを処理するのに役立ってくれています。間もなく発売される予定のアドビ「Photoshop Lightroom 1.0(製品版)」もK10DのPEF形式をサポートする上、「Camera Raw 3.7」以降とは各種現像設定に互換性が保たれるそうなので期待しています。ベータ版と比べ、はたしてどれくらい快適に使えるでしょうか。
またさらに、これも間もなく発売される「Photoshop CS3」では、同時にアップデートされる「Camera Raw 4.0」の現像設定の種類も「Lightroom」並に充実するようなので、ワークフローの選択肢も今後ますます増えることになります。
報道やコマーシャルなど、大量部数の印刷を前提にした現場では撮影後のワークフローも分業体制が整っているところが多いようですが、学校の卒業アルバムのような小部数の用途では、とてもそこまで人件費をかけることはできません。撮影から後処理まで個人レベルで作業をこなすためにも、デジタルカメラとパソコンソフトとの連携は無視できない重要な要素なのです。
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2006年12月31日
写真の今日まで(大晦日の夜に思ったこと)
音楽表現に関わっておられる方にお伺いします。
例えばピアノ。歴史のあるポピュラーな楽器ですが、世界中のメーカーが儲からなくなったからといって一斉に生産をやめたり、修理や調律をしてくれる業者がいなくなったりするような事態を、果して想像できるでしょうか? ピアニストにとって、代わりにキーボードか何か、ほかの楽器をこれからはお使いくださいと宣告されるようなものだと思うのですけど、もし本当にそのようなことになったらどうしますか?
美術表現に関わっておられる方にもお伺いします。
日本画や書画に欠かせない和紙。その代表的な原料である楮(こうぞ)の栽培や伐採があるとき突然、何らかの事情により国際条約で禁止されたとしたらどうでしょう?
写真表現に関わっている私たちにとってこの1年間は、決して大げさな話ではなく、そのような事態に等しい現実と向き合わされた1年でした。
「カメラ年鑑 2007」(日本カメラ社刊)が先ごろ出版され、書店で手に取った私は改めて思い知らされました。フィルムで写真を撮ることが当たり前だった時代は、2006年を最後に本当に終わってしまったんだな、と。この本は、日本国内の店頭で買うことのできるあらゆる写真用品を網羅したカタログで、カメラや交換レンズ類についてはほとんどすべての現行製品を知ることができるものです。あれほど身近な存在だった35mm判フィルムを使うカメラが、信じられないくらい激減してしまったことを、誌面は如実に物語っていました。
もちろん、新製品が全く無いわけでもないのですが、ごく安い手軽なものがほんの少しと、あとは趣味性の強い高価なもの、特殊な用途のものなどに種類は絞られてしまっています。
写真を専門に教える学校では、大掛かりな機材は借りられるものの、自前でレンズ交換のできる35mm判一眼レフカメラをそろえることが、半ば入学の際の必須条件になっていました。
私の学生時代は国内外にたくさんのメーカーがあり、誰もがみな思い思いに好きなカメラを選んで、課題作品の制作や実習に臨んだものです。
どのメーカーのどんなカメラを使うか、またどのフィルムをどう現像し、どんな印画紙にプリントするかといったことが、その人の作風や撮影の姿勢に物心両面で強く影響を与えていることが少なくなかったようです。
生産中止から間もないうちなら、まだ店頭に在庫があったり、中古市場に安くて程度の良いものが流通していることもあります。今はまだそうした余韻がいくらかは残っていますが、それも時間の問題。付属品の販売や修理、調整等、メーカーのアフターサービスもいずれは打ち切られてしまいます。
私の母校の今年度のカリキュラムを、公式サイトで調べてみました。デジタル写真に関する教科が以前に比べ目に留まるようになってきましたが、まだカリキュラム全体の体系の中に組み込まれるまでには至っていないようです。来年度もたぶん、大きな変化は見られないでしょう。
来春入学する学生の皆さんは、果たしてどんなカメラを探すのでしょう。また、学校の先生方はガイダンスでどのようなアドバイスをされるのでしょうか。
気がかりなのは機材だけではありません。フィルムや印画紙、現像薬品類も不自由なく調達できるか、そのことも気になります。何しろ私の学生時代でさえ、実習や課題の提出が近づくと、校内の売店はもちろん池袋や新宿の大きな店まで、それらが一時的にですが品切れになることもあったのですから。
誤解を招かないうちにお断りしておきますが、私が比較的早い段階からデジタルカメラでの撮影を始めたのは、決して将来を見越してそれが自分の仕事にプラスになるだろうと考えたからではありません。私が初めてデジタル一眼レフ、ニコンD1Hを購入したのは2001年夏の発売直後ですが、それはあくまで趣味に使うことが目的でした。当時はまだサラリーマンで、会社を辞めることなど夢にも思わず、業務で使う機会の増えたパソコンの勉強にもちょうど良いと考えたからでした。社会人になってからはすっかり写真から遠ざかっていたのですが、パソコンを覚えコンパクトデジカメでフィルム代や現像代を気にせず写真が撮れるようになったことから、忘れかけていた撮影の喜びをもう一度味わってみたくなったのです。
最近は、私がいただく撮影の仕事もデジタルカメラによるものがほとんどになりました。ですが、写真表現の手法としてそれを見た場合、戸惑いがないわけではありません。その発表形態がプリントでもスクリーンやディスプレイ上での再生でも、カメラが捕えることのできる色彩や明暗の諧調を、どの関連機材もまだ十分引き出せるレベルにまで技術的に達していないからです。
どのような分野でもそうですが、学習のプロセスというのは先生から生徒へ、先輩から後輩へと受け継がれながら発達し、伝統ある貴重な共有財産になっていくものだと思います。「伝統は壊されるためにある」という言葉もありますが、それは絶えず創造し続けられるものだという意味の裏返しでもあります。
写真の学習プロセスが今、必ずしも崩壊してしまったとは思いません。しかし2007年からはいよいよ、かつてないような混迷を極める時代に入っていくように、私には思えるのです。
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2006年12月18日
ペンタックスK10Dで撮る名残を惜しむ里山の紅葉
暖冬のおかげで遅くまで残っていた紅葉
ペンタックスK10Dが届いた11月30日。どうにか地元の紅葉シーズンに間に合ったかと思いきや、仕事優先で撮影を先延ばししているうち、銀杏も楓も風に吹かれ、みんな散ってしまいました。
品薄で正月明けまでお預けの人からみれば何とも勿体ないバチ当たりな話しだと思い、もう少し南へ行けば少しは残ってるかな? と車を走らせていたら、お隣のときがわ町と、さらにそのお隣の越生町で見つけることができました。
先週末、比企や奥武蔵はお天気にも恵まれ、今年最後の秋の名残を惜しむハイカーで賑わいました。
↓クリックで原寸画像が開きます(3872×2592ピクセル、トリミングなし)。
すべてアドビ「Photoshop Lightroom」ベータ4でRAW現像。
画題:『弘法山妙見寺の大銀杏 1』
埼玉県入間郡越生町成瀬にて 2006年12月15日撮影
Lens:SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
画題:『弘法山妙見寺の大銀杏 2』
埼玉県入間郡越生町成瀬にて 2006年12月15日撮影
Lens:SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
画題:『弘法山妙見寺の大銀杏 3』
埼玉県入間郡越生町成瀬にて 2006年12月15日撮影
Lens:SMC PENTAX-DA 16-45mmF4ED AL
画題:『弘法山妙見寺のもみじ 1』
埼玉県入間郡越生町成瀬にて 2006年12月15日撮影
Lens:SMC PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited
画題:『弘法山妙見寺のもみじ 2、3』
埼玉県入間郡越生町成瀬にて 2006年12月15日撮影
Lens:SMC PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited
画題:『去り行く里の秋 1』
埼玉県比企郡ときがわ町田黒にて 2006年12月16日撮影
Lens:SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
画題:『去り行く里の秋 2』
埼玉県比企郡ときがわ町田黒にて 2006年12月16日撮影
Lens:SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
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2006年11月29日
里山は晩秋
画題:『大平山と武蔵嵐山渓谷の紅葉』
埼玉県比企郡ときがわ町田黒にて
2006年11月28日撮影
Camera:Nikon D200
Lens:SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO
アドビ「Photoshop Lightroom」ベータ4でRAW現像
画題:『里をゆく秋 1』
埼玉県入間郡越生町大満にて
2006年11月28日撮影
Camera:Nikon D200
Lens:SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO
アドビ「Photoshop Lightroom」ベータ4でRAW現像
画題:『里をゆく秋 2』
埼玉県入間郡越生町大満にて
2006年11月28日撮影
Camera:Nikon D200
Lens:SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO
アドビ「Photoshop Lightroom」ベータ4でRAW現像
11月もあと2日。
暦の上ではもうとっくに冬のはずなのに、このところ暖かな日が続いています。それでも時は約束どおり、里の山々へも晩秋の彩りを運んできました。
昨日の午前中は、某中学校の卒業アルバム用に授業中のスナップ写真を撮らせていただきました。校庭の紅葉を窓越しに眺めながら、もう20年以上も接することのなかった教室の雰囲気に、懐かしい思い出もよみがえります。成績のことさえ心配しなければ、授業も思いのほか面白いものだと、シャッターを切りながら今さらのように気が付きました。でも、期末試験や高校受験を間近に控えた生徒さんたちにとって、今先生の説明しているところが果たして問題に出るのかどうかが、やはり気になって仕方がないようすでした。
さて、掲載した写真はその日の午後、家へ帰る前にちょっと寄り道して撮影したものです。例年に比べると少し地味な感じもしますが、比企や奥武蔵の山々も、ご覧のように紅葉が見頃を迎えています。でも、今週末にはいよいよ冷え込みも増してくるようですから、あと何日も見られないかもしれませんね。
家に着くと、某ネットショップからペンタックスK10Dの出荷を知らせるメールが届いていました。順調なら、ひょっとすると29日中にも着くでしょうか。当地の紅葉シーズンに、ぎりぎりセーフで間に合ってくれそうです。
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2006年03月13日
祝 卒業ソング「旅立ちの日に」へ寄せて
今年の春の訪れは例年になく遅れ気味でしたが、堅く閉じていた梅のつぼみもようやくほころび始めました。
卒業シーズンですね。このところ仕事で近隣市町の何校かの行事撮影が続き、請負業者として居合わせただけなのですが、若い人たちの門出を幾度か見送ってきました。
景気も回復してきたとは言われていますが、最早そのこととは関係無く、時代の激しい変化に翻弄され、淘汰されていく職場や職業がまだまだ後を絶たないようです。希望する進路への道が絶たれたとき、あるいは、せっかく手に入れた職を失ったとき、それはその人にとって重大な人生の挫折であるに違いありません。
卒業式典で多くの方々の祝辞を拝聴させていただいたのですが、その中で特に心に深く残ったことばがありました。
・SD市の某県立高校にて I市長さんのことば
(紹介の際、「ハイッ!」と生徒に負けない位元気な返事が印象的でした。)
(困難なときでも)
できない理由を探さないでください…奇跡は必ず起こります。
・MY町のS医科大短大にて 理事長M先生のことば
(愛読書の著者、池波正太郎さんのことばを借りて)
生き甲斐を見出さず、ただ義務感や経済的理由だけで仕事をしてきた人
が深刻な挫折に遭った場合、立ち直ることは難しいように思われます。
ところで、『旅立ちの日に』という歌、何かとてもいいですね。
全国の小中学校の卒業式などで歌われている有名な歌だそうですが、実は今から15年前、秩父市立影森中学校の「三年生を送る会」で先生方が生徒さんたちへ贈った手作りの歌なのだと、最近初めて知りました。
この歌には、人が生きていく上で忘れてはならない、とても大切なメッセージが込められているように思えます。
「遥かな空の果てまで」「自由を駆ける鳥」のように飛び立っていく卒業生たちを見送る歌。でも、当時校長先生だった作詞者の小嶋登先生も、音楽教諭だった作曲者の高橋(旧姓坂本)浩美先生も、いちばん心を込めてイメージに描こうとされたのは、いつか帰ってくる彼らを暖かく迎えてくれるに違いない、ふるさとの原風景だったのではないでしょうか。
15年前、私はすでに社会人になっていましたが、よく晴れた日に都内の校舎の屋上からも望めた外秩父の美しい山並が、この歌の冒頭から懐かしく思い出されるのです。
さて、「卒業アルバム」に収録される写真のほとんどは、学校生活のスナップや記念の集合写真、顔写真、キャンパス風景くらいです。自分の生活のため、職業として私が撮るのはそのほんの一部分に過ぎません。
けれどもフォトグラファーとして手がけた仕事を完結させようとするなら、私はその学校から旅立っていった卒業生たちのふるさとを撮り続けなければならないでしょう。
遠く離れて暮らしている人も時折訪れてくれるような、そんなサイトが作れたらいいな、と思っています。
*参考サイト*
momo-mid.com:『旅立ちの日に』歌詞と曲(MIDI)
ぴかのがっこうせいかつ:『旅立ちの日に』歌詞と曲(MIDI)
「朝日新聞」:2006年3月13日付記事
秩父で生まれた「旅立ちの日に」披露式
「埼玉新聞」:2006年3月13日付記事
秩父にモニュメント完成 卒業ソング「旅立ちの日に」誕生の地
(△公開期間は7日間です。)