メイン
« 2005年08月 | 2005年12月 »

« 2006年02月以前 メイン | 2006年03月以降 メイン »

2005年11月28日

ついに発注! ニコンD200 (その2)

充実してきた交換レンズの選択肢

私がニコンD1X、D1Hを買い揃えた2001年末頃、デジタル一眼レフの現役製品は、他社を見渡してもまだほんの数機種を数える程度でした(スタジオ用などの特殊なタイプを除いて)。

*2001年末現在の主なデジタル一眼レフ製品(価格は税別定価)

 【ニコンFマウント交換レンズ使用機種】
 ・ニコンD1X(23.7×15.6mm 有効533万画素 長方配列)59万円(電池別)
 ・ニコンD1H(23.7×15.6mm有効 266万画素 正方配列)47万円(電池別)
 ・コダックDCS760(27.6×18.4mm 有効609万画素 正方配列)89万円
 ・フジフイルム FinePix S1 Pro
  (23.3×15.6mm 有効310万画素 ハニカム配列)37.5万円
 【キヤノンEFマウント交換レンズ使用機種】
 ・キヤノンEOS-1D(28.7×19.1mm 有効415万画素 正方配列)75万円
 ・キヤノンEOS D30(22.7×15.1mm 有効311万画素 正方配列)35.8万円

こうして挙げてみても僅か6機種しかありません。今思えば何と少ない選択肢でしょう。交換レンズだってニコンFマウント、またはキヤノンEFマウント仕様のフィルム一眼レフ用交換レンズを選ぶ以外、何ら制約なく撮影するには選択肢がなかったのです。
なお余談ですが、キヤノンEOS D30の機能は、今ファミリーユーザーに大人気の同、EOS Kiss Digital Nにも及ばないものでした。プロでも買うのを躊躇するほど、桁違いの高額商品ではないですか。

当時は各社とも、カメラのイメージセンサーの特性とレンズの特性とのマッチングについては試行錯誤を重ねているような段階でした。そのためフィルム撮影では評価の高いレンズでも、デジタル撮影だと画面周辺が極端に暗くなったり像が滲むなど、予期せぬ結果が生じる例もありました。特に広角系のレンズでは、ほとんどの製品に多かれ少なかれそのような傾向が認められ、私も中古品ですら10数万円もするような高級品に救いを求めるほかなかったのです。正直、APS-Cサイズの画面には無意味に大きく重いレンズで、かつ値段から期待されるほど高画質でもありませんでした。
その後2年ほど経ってからでしょうか。ようやく各社ともイメージセンサーにマッチしたレンズを、広角系ズームレンズから市場へ投入し始めるようになりました。もっともニコンの場合、優先的に製品化されたのは、私などとても買い換えられないほど高価なプロ仕様のレンズばかりでしたが。
2003年秋にペンタックスから*istDが発売されたとき、とてもスリムで値段も手頃な広角系ズームレンズも同時発表されました。
SMC PENTAX-DA 16-45mmF4ED ALというレンズですが、なかなか頼れる良く写る玉で、今は私の備品の中でも特に出番の多いレンズになっています。
そうした背景もあって私は、*istD発売とほぼ同時にニコンのシステムを一式すべて売却してしまったのですが、未練が全くなかったわけでもありませんでした。また何年かしたら自分にも納得できるような製品が出揃って、再びニコン(もしかしてキヤノン?)ユーザーになるときが来るかもしれないな、とも思っていたのです。

11月26日、次の2品をネットで某店に予約注文しました。
何年かどころか、たった2年しか経ってないじゃないですか(爆)

 ・ニコンD200
 ・AF-S DX VR Zoom Nikkor ED18~200mm F3.5~5.6G
  (12月12日訂正。入手が遅くなりそうなのでキャンセルしました。)

レンズは追々追加していくつもりです。サードパーティ製も実力派のレンズが続々登場してきているので、これは買い物が楽しくなりそうですね。
今度はカメラもレンズも妥当な値段とサイズなので、ペンタックスとも仲良く併用できるし、何とも嬉しい限りです。
*istD(系)には電池が外付けストロボと共用できるという合理性があり(単三4本)、かつ汎用リチウム一次電池や単三アルカリ乾電池でも全機能が作動する頼もしさがあります。それにレンズも含め、システム全体が実にコンパクト!
デジタル時代は、カメラもますます各社の個性が反映され、多様な製品が市場に満たされていくようになるでしょう。フィルムオンリーの頃のように、自分が信頼できる、あるいは好きな1社のシステムだけ揃えればそれで安心、という時代ではなくなるかもしれませんね。

PS.
D200もそうですが、DX18~200mmはもっと品薄必至だと、ネット上ではもっぱらの噂。先にカメラ本体だけ届いても装着できるレンズといったら…。
え、ピンホール???

項目: 写真・カメラ | コメント (4) | トラックバック (0)

2005年11月27日

ついに発注! ニコンD200 (その1)

驚嘆!? 手ブレ補正付高倍率ズームレンズの衝撃

ニコンが新型デジタル一眼レフ、D200を発表してから間もなくひと月。
19日発売の各カメラ雑誌の新製品特集を見たところ、本機は文字通り「衝撃」をもって迎えられているようです。
同時発表の手ブレ補正付高倍率ズームレンズ(AF-S DX VR Zoom Nikkor ED18~200mm F3.5~5.6G)も話題の対象ですが、取材時点では調整が十分ではない試作品しか用意されていなかったのでしょうか。どの特集もブレ補正効果は賞賛しているものの、描写力については詳細なコメントが乏しく、その実力は依然謎のベールに包まれたまま?

 ニコン公式サイト:製品情報 DXニッコールレンズ
  AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18~200mm F3.5~5.6G(IF)
 ニコン公式サイト:11月1日ニュースリリース
  AF-S DX VR ズームニッコール ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)の発売~
 11月1日付「デジカメWatchi」:
  ニコン、「AF-S DX VR ズームニッコール ED 18-200mm F3.5-5.6G (IF)」

ところが昨日、偶然にもプロ写真家の那和秀峻さんが、ご自身のWEBサイトで実写画像を公開されているのを見つけてしまいました。
撮影日は何と11月25日。つい2日前! 撮れたてのホヤホヤです。
おそらく試作品ではなく、調整済みの完成品によるものでしよう。

 那和秀峻のフォト&カメラ:トップページ
 那和秀峻のフォト&カメラ:デジタルカメラ実写画像
 那和秀峻のフォト&カメラ:同 ニコンD200

さて、ニコンの光学設計陣が社運を賭け全力で開発したであろう秘策の新玉、11倍ズームレンズの描写は如何に?

まず私が真っ先に確認に走った(?)のは、下から2番目のビルの側面。最も広角側の開放絞り付近で撮ったと思われるカットです(Exif情報でも18mm)。
いや驚きました。これほどの高倍率ズームであるにも関わらず、レンズのクセが目立ちやすい意地悪なシーンなのに、画面周辺部でも像の乱れがごく僅かです。
従来の交換レンズが流用できるといっても、画面が小さいAPS-Cサイズ判のデジタル一眼レフでは、焦点距離の換算値が35mmフィルム判(フルサイズ)の1.5倍になってしまいます。つまり、広角レンズの商品構成が手薄な中で、デジタル一眼レフ本体の方が先行して流通する状況が続いていたわけです。
それだけに、APS-Cサイズ判のデジタル一眼専用として開発されたこのレンズは、広角側の描写性能だけは断じて妥協できなかったのでしょう。
直線が画面周辺で歪む陣笠型の歪曲収差が少し認められますが、実用上問題ない程度で、さすが優秀な設計だとため息が出ました。

次は一番下の木の葉のアップ。ひと目で惹かれる背景の美しいボケは、最も望遠側、200mmの開放絞りでの描写でした。
ズームレンズはボケ像に不自然な滲みや流れの生じるものが少なくないのですが、被写体の持つ雰囲気を壊さない、実に素直な描写だと感じました。
注目すべきはシャッター速度。1/80秒とやや遅めですが、ブレが抑えられているのは、正にこれこそ手ブレ補正機構の効果でしょうか。

そして、ここでのコメントは最後になりますが、なぜか最初に掲載された塀。
酷ですね~(どーしてですかぁ? 那和先生^^;)
(↑注、11月27日現在。)
焦点距離は中望遠域にあたる50mmで、絞りは開放に近いf5.6ですが、画面四隅の像が見事放射状に流れています。
実は、平面を真正面から写すことは、大概のズームレンズにとって鬼門と言える作法なんです(超意地悪テスト?)。ある程度絞った状態、あるいは奥行きのあるシーンでなら開放絞りでも、多分このクセ(光学用語で「像面特性」と呼ばれます)は無視できるのではないかな、と想像します。
いきなりこの試写画像を見た人が、このレンズのすべての評価をこれだけで下してしまったら? ちょっとこわい気もしてしまいますね。
50mm単焦点レンズなら、2万円前後で買える高性能で明るくコンパクトな製品がすでに流通しています。用途に応じて使い分けてくださいという、メーカーの考えかもしれません。

ここでもう1人、プロ写真家の田中希美男さんのWEBサイトもご紹介しましょう。
やはりD200や新ズームレンズに関する貴重なコメントを、写真日記の中で書かれていらっしゃいます。
那和先生ともよくカメラ雑誌の新製品座談会などで同席する機会が多いようですが、田中先生の情報も頼りになる…と言いますか、カメラ界のご意見番としては“重要参考人”級の大御所であらせます(@@;)

 This is Tanaka:トップページ
 This is Tanaka:Photo of the Day(2005.11)

〔続く〕

項目: 写真・カメラ | トラックバック (0)

2005年11月13日

読者の皆さまへ 更新再開のお知らせと、アクセス3万件突破のお礼

去る11月7日以来休止中だった本サイトを、
本日より断続的にではありますが、更新再開させていただきます。
諸般の事情により以前ほど頻繁な更新はできないと思いますが、
今後ともご愛読くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

また本日、当ブログ「比企の里だより」のアクセス数が3万件を突破しました。
日頃ご愛読くださっている読者の皆さまに、心からお礼申し上げます。
どうもありがとうございます。

ただ、このカウンターはブログ化前の「旧 比企の里だより」から引継いだもので、当サイト全体のコンテンツも再三構成の変更を繰り返していることから、そろそろリセットを検討すべき時期に来ていると言えるかもしれませんね。

余談ですが、ニコンの新型一眼レフ、D200の記事をアップし始めてから、初めてアクセス数が3ケタ台を数える日も見られるようになりました。
更新情報サイトへもリンク情報を送信していますので、その反響でしょうか?
これがブログの威力というものなのでしょう。
(果たして読者が人で、記事も読んでくださっているのかは分かりませんが。)

項目: テスト | トラックバック (0)

ニコンD200の衝撃 (その3)

*管理人より(11月18日記)
当ブログのCGIを設置しているレンタルサーバーがメンテナンス中だったため、しばらく記事の投稿をしずらい状況が続いていました。昨晩より通常通り動作するようになりましたので、後半に記事の続きを追記しました。

カスタマーサポートセンターへ質問してみました

ニコンの新型デジタル一眼レフ、D200の仕様についてですが、公式サイトの製品情報欄だけでは詳しく分からない部分もありますね。

 ニコン公式サイト:製品情報 デジタル一眼レフカメラ D200

サポート欄のQ&Aやデジチューターのページを見ても、D200関係のコンテンツはまだ準備中のようです。

 ニコン公式サイト:サポート Q&A デジタルカメラ
 ニコン公式サイト:サポート デジチューター(取扱説明)

そこで先日、修理・お問合せのページからカスタマーサポートセンターへアクセスし、思い切って直接電話で問い合わせてみました。

 ニコン公式サイト:サポート 修理・お問合せ
 ニコン公式サイト:同 カスタマーサポートセンター(お問合せ窓口)

問合せ件数は予め5件としましたが、即答できない内容についても、その日のうちに丁寧な返信をいただくことができました。
質問内容は次の通りです。

1) 撮影直後、メディアへの書込み中でも画像の再生、削除はできますか?
2) 撮影直後にヒストグラムや白飛び警告が再生モニターに出るよう設定
  できますか?
3) 拡大再生は何倍までできますか?
4) RAWモード撮影時のメディアへの書込みは、圧縮と非圧縮とどちらが
  速いですか?
5) イメージセンサーを清掃する際、バッテリー電源でもシャッター開放は
  できますか?

〔11月18日追記〕

カスタマーサポートセンターからの回答

さて、上記質問に対する回答です。
発売前の製品に関することなので、詳細未定の部分までは回答が得られませんでした。また、出荷時までに仕様変更される個所もあり得ることを、予めご承知おきください。

1) 撮影直後、メディアへの書込み中でも画像の再生、削除はできますか?

できます、とのこと。
連写後に全画像の書込みが終了しないと再生、削除ができないタイプでは、大量連写の際に相当もどかしい思いを強いられることになります。この点は、さすがに抜かりありません。

2) 撮影直後にヒストグラムや白飛び警告が再生モニターに出るよう設定
  できますか?

これも、できます、とのこと。
最近では入門機でもできる機種が登場していますから、もはや常識と言える機能ですね。複雑な光線の下で露出確認の試し撮りをするのに、たいへん助かります。

3) 拡大再生は何倍までできますか?

 ・Lサイズ(3872×2592ピクセル)で撮影=約25倍
 ・Mサイズ(2896×1944ピクセル)で撮影=約19倍
 ・Sサイズ(1936×1296ピクセル)で撮影=約13倍

いずれもJPEGモード(RAWとの同時記録も可)の場合です。
D1シリーズでは再生時に元画像とは別の再生用縮小画像が表示される方式でしたので、あまり拡大できずがっかりさせられました。1000万画素級の機種では僅かなブレやボケも影響が現れますから、この高倍率の拡大再生機能は確認のため、積極的に活用したいものです。

4) RAWモード撮影時のメディアへの書込みは、圧縮と非圧縮とどちらが
  速いですか?

正確なデータはまだ出ていないのですが、圧縮した方が速い、とのこと。
圧縮処理の高速化が図られ、ファイルサイズが小さくなる分、書込みが速くなるのでしょう。メディア容量も節約できるので、RAW現像時の解凍に若干時間がかかるとしても、これは魅力です(メーカーによると圧縮RAWは、肉眼で認識できるほどの画像劣化は無い、とされています)。
D1シリーズでは圧縮にたいへん時間がかかり、連写の際バッファ容量と電源を相当無駄遣いされ、悔しい思いをさせられたものです。まだ大容量メディアが甚だ高価で、長時間駆動できるストレージャーも無かった頃のことです。

5) イメージセンサーを清掃する際、専用バッテリー電源でもシャッター開放
  はできますか?

残量が十分あれば可能、とのこと。
D50、D70、D70Sも同仕様だそうですが、それらより前に開発されたD2シリーズの場合、プロ用機というのに、ACアダプターを使わないとセンサーの清掃ができない仕様です。万一清掃中にバッテリーが切れ、シャッター幕やミラーが元の位置にもどる際、清掃具に当たって破損しないようにするためです。しかし、これでは屋外ロケ中にセンサー上のゴミの写り込みに気付いたときでも手の施しようがありません。同仕様のD1シリーズを使用していたときも、やはりこのため、さんざん不便な思いを強いられていました。その点、ペンタックス*istDではバッテリー電源のみでOKでしたから、買い換えたときは本当に救われた思いがしたものです(注:シャッターをバルブ開放撮影にして清掃するのは、センサーが通電中のため静電気でホコリを吸い寄せるため、逆効果です)。
なおD200でも、マルチパワーバッテリーパック装着により単三バッテリー6本(アルカリ乾電池、ニッケルマンガン電池、リチウム電池、ニッケル水素充電池など)で撮影中の場合、残念ながら清掃は不可、とのことでした(*istD系では単三4本で可)。

項目: 写真・カメラ | トラックバック (0)

2005年11月03日

ニコンD200の衝撃 (その2)

ニコンD1Hの思い出

1999年。
この年はデジタル写真界にとって、非常にエポックメイキングな年でした。
コンパクトデジカメが各社共200万画素台に突入し、インクジェットプリンターも、写真として十分鑑賞に耐えられる画質を持つ製品が続々登場したのです。
そして、忘れもしない、その夏のニコンデジタル一眼レフ、D1の発売です。

定価65万円(バッテリー別)。それこそがD1のセールスポイントでした。
270万画素弱のスペックでこの値段というのは、今思えばまだまだ高価ではありました。それでも、コダック製の同水準の機種が200万円以上もした当時の相場からは、これからいよいよあらゆるジャンルの写真のデジタル化が始まるのだ、という確信を抱くのに十分な出来事だったのです。
私が本気で自分のパソコンが欲しいと思ったのはその頃でした。そして翌年の正月、プリンターとセットで初めてのパソコンを手にしたのです。

2年後の2001年夏、D1は細部の操作性が改良されるなどして、定価も47万円(バッテリー別)に抑えられ、D1Hとして再登場しました。
私も意を決して、発売されたばかりのD1Hを初めてのデジタル一眼レフとして購入したのです。

中学時代からペンタックスユーザーだった私が、同社がすでにデジタル一眼レフの試作品を発表していたにもかかわらず(そのときは製品化に至りませんでしたが)、あえてD1Hを選んだのはその連写性能に惹かれてのことでした。
フィルム交換に煩わされるようなことなく、またその費用に悩まされるようなこともなく、5コマ/秒の高速大量連写に没頭できるカメラ。
デジタル化が写真表現にもたらすものとは何か? という課題を自らに問う意味でも、私はこの高速大量連写を実際に体験してみる必要があると感じていたのです。

結局、270万画素弱の画質には少々物足りなさを感じ、倍の画素数を持つ兄貴分のD1X(連写は最高3コマ/秒。定価59万円、バッテリー別。)まで購入することになったのですが、D1Hの方はあまり出番の無いまま2年が過ぎてしまいました。
そしてペンタックスの待望のデジタル一眼レフ、*istDの購入を境に、大きく重たくバッテリーも嵩張るD1兄弟は急に色褪せて見えるようになり、レンズ一式すべて売却してしまったのです。
後日ときどき、*istDに比べてはるかに動体に強いオートフォーカスや、微妙なシャッターチャンスをも逃さない短いシャッターレリーズタイムラグ、雨や埃にも安心な防滴、防塵構造が恋しくなるときはありましたが。

そして新たな再会へ

D200はもちろん、上位機種のD2シリーズには及びませんが、かつてのD1兄弟が同時にかかってもかなわない、それらに勝るとも劣らないスペックを持ち合わせて登場しました。
あくまで個人的な感想ですが、D200は2002年春登場の中級機、D100(定価30万円、バッテリー類込)の後継機というより、D1兄弟の正常発展型モデルのようにも思えました。しかも画素数は1020万画素にまでアップしています。これは、フィルムで比較すると6×7判に迫る高画質が期待できる画素数です(プリントで観賞する場合の見かけ上の目安として)。
扱いやすい大きさ、重さでありながら、クオリティの高い画像を、一息に高速大量連写できるシステム。
それが、学生でもアルバイトをすれば手に届く値段で実現したのは、私が知る限り、これが世界で最初の出来事です。
写真とは何か? どのような表現が可能なのか? そのことを問う新たな基準が今、広く一般に開かれたのです。
D200。それは写真を撮る多くの人々に対し、至ってフェアな存在だと言えるでしょう。

〔続く〕

項目: 写真・カメラ | トラックバック (0)

2005年11月02日

ニコンD200の衝撃 (その1)

崩された、プロだけの聖域

昨日ニコンが正式発表した新型デジタル一眼レフ、D200は衝撃でした。

 ニコン公式サイト:製品情報 デジタル一眼レフカメラ D200
 ニコン公式サイト:11月1日ニュースリリース
  デジタル一眼レフカメラ「ニコンD200」の発売について
 11月1日付「デジカメWatchi」:
  ニコン、プロ/ハイアマ向けデジタル一眼レフ「D200」

少し前から、大体のスペックは海外サイトからも伝わっていましたが、ショックなのは値段です。税込約45万円の最上位機種、D2Xに迫るスペックから、私は30万円近い値段を想像していたのです。

ところが何と、都内大型店では軒並み20万円を切る値段で予約受付を始めているではないですか(12月16日発売予定)。私が今愛用しているペンタックス*istDは、アマチュア用中級機という位置付けの製品ですが、2年前の秋に発売と同時に購入したときは、結構これに近い値段でした。プロ仕様のデジタル一眼レフも、一般ユーザーの手に届く時代が来たのです。
一方で今年は、各社の入門機が7、8万円程度で買えるようになりました。
ほんの6、7年前までは200~300万円は出さないと買えなかった、プロしか持ち得なかったデジタル一眼レフ。そんな聖域はもうありません。

ニコンD200の、プロ仕様を象徴するスペックをざっと挙げてみました。

・1,020万画素(APS-Cサイズ)。
・5コマ/秒の高速大量連写が可能(バッファRAW時22枚、JPEG時54枚)。
・RAWとJPEGの同時記録可能。
・シャッターレリーズタイムラグ0.05秒。
・多様なシーンに対応する高速、高精度のオートフォーカス。
・マグネシウム合金ボディに防滴、防塵処理。
・10万回の使用に耐えるシャッターユニット。

など。

〔続く〕

項目: 写真・カメラ | トラックバック (0)

« 2006年02月以前 メイン | 2006年03月以降 メイン »

« 2005年08月 | 2005年12月 »
メイン | 上へ↑