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2007年02月24日
イーグルバスが小川町へも進出 (その3)
イーグルバスが取り組む不採算路線の黒字化(日高市内の事例)
3月1日より小川町駅~皆谷(かいや)~白石車庫の路線バスが、川越観光バスからイーグルバスへ移管されます。他社が運行するこのような不採算路線をイーグルバスが引継ぐのは、今回が初めてではありません。同社は昨年4月にも日高市内の赤字路線を西武バスから引継ぎ、黒字化を目指してより利用者のニーズに応じた運行ダイヤ作りに取り組んできたそうです。その要となるものが、GPSと乗客感知センサーとを組み合わせ埼玉大学と共同開発した、停留所ごとの乗客数が正確に把握できるシステム。得られたデータに基づく新ダイヤは、日高市内で4月1日から導入されるとのことです。
イーグルバス(株):新聞/雑誌 掲載記事
→「ダイヤ効率化へ 日高で実証実験」埼玉新聞(2006年4月6日付)
「読売新聞」:2007年2月23日付記事より引用
↓イーグルバス 赤字解消へ新ダイヤ
ニーズ把握で改善 乗客25%増目標
大手バス会社の撤退が続いた日高市内の赤字路線を昨年4月に引き継いだイーグルバス(本社・川越市、谷島賢社長)が、赤字解消を目指した新ダイヤを4月1日から導入する。 同社が埼玉大と共同開発した、全地球測位システム(GPS)と乗客感知センサーを組み合わせたシステムを駆使し、1年間かけて研究した「採算が取れるダイヤ」で、多くのバス事業者が赤字路線に悩む中、新ダイヤが、赤字解消の切り札となるかが注目される。
同社は、川越市を本拠地に、福祉送迎バスや市内観光スポットを回る巡回バスを運行する従業員150人余りの中小企業。
日高市内の住宅団地とJR八高線「高麗川駅」、川越線「武蔵高萩駅」、西武池袋線「飯能駅」をつなぐ2路線は、かつて国際興業(東京都中央区)が運行していたが、1995年に撤退。その後、参入した西武バス(所沢市)も採算が取れずに昨年3月に撤退し、同4月からイーグルバスが路線、ダイヤをほぼそのまま引き継いでいる。
路線バス事業への新規参入が可能になった2002年以降、県内で大手撤退後の赤字路線を引き継いだのはイーグルバスだけだ。谷島社長は「(管理人注:路線バス事業撤退の)規制緩和が生活の足を奪った。人口5万人を超す市がバス空白地帯となるのはおかしい」と参入の動機を話す。
同社は、「システム」を運行する4台のバスすべてに搭載し停留所ごとの乗客数を正確に把握。市内約5000世帯へのアンケートも行いニーズを探った。
その結果、鉄道との接続が極端に悪いダイヤ設定が多く、乗客がほとんどいない時間帯もあることなど約30の改善点が見つかった。
新ダイヤでは〈1〉鉄道との接続に配慮〈2〉利用客が見込める時間帯の運行に重点を置く〈3〉最終バスを30分から2時間遅らせる――などの工夫で新たな利用者を発掘し、現在1日約800人の乗客を1000人に増やし、年間約2000~3000万円にのぼる赤字解消を目指す。
谷島社長は「不採算路線は、全国全路線の40%と言われる。日高路線を成功させ、全国のモデルケースとしたい」と意欲的だ。
東秩父村方面の減便は避けられるか?
日高市内の事例では路線バスが住宅団地内を経由するため、ダイヤの工夫次第で乗客を増やす余地がいくらかはありそうに思えます。しかし小川町駅~皆谷・白石車庫線が経由する東秩父村は人口3,795人(2005年現在)と、過疎化が特に進んでいる地域です。行楽シーズンのハイキング利用者などを別にすれば、掘り起こせる乗客の数は自ずと限られてしまいそうです。日高市での取り組み方がそのまま応用できるか、疑問が残るところです。
東秩父村内を基点に考えた場合、利用者が小川町方面へ出かける時間帯は日中分散していても、帰りは夕方のバスに集中するということも十分想像できます。この場合、乗車率の低さから日中の便が減らされるとマイカーを選ぶ利用者が増え、結局夕方の帰りのバス利用者まで減ってしまうという悪循環に陥る心配が生まれます。単純に乗客数を把握するだけでなく、その行動まできめ細かく分析し、本当に暮らしの役に立つバス事業を展開してもらえたらと思います。
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2007年02月21日
イーグルバスが小川町へも進出 (その2)
小川町駅~皆谷(かいや)・白石車庫線が
3月1日よりイーグルバスにて運行開始
運賃(変更なし)や時刻表などが公開されました。
詳細は次のページからPDFファイルをダウンロードしてご覧ください。
問合せ先はイーグルバス都幾川営業所(TEL 0493-65-3900)です。
小川町公式ウェブサイト:2007年2月15日付新着情報
→「小川町駅~皆谷・白石車庫線」イーグルバスにて運行開始。
(△PDFファイル)
2007年02月08日
イーグルバスが小川町へも進出 (その1)
*3月1日より小川町駅~皆谷・白石車庫線がイーグルバスにて運行開始
されます。運賃、時刻表は2月21日付記事からダウンロードできます。
小川町駅~皆谷(かいや)~白石車庫の路線を移管
小川町駅に乗り入れる路線バスには現在、東武系列朝日自動車グループの川越観光バス(川越観光自動車)、国際バス(国際十王自動車)、別グループのときがわ町代替バス(武蔵観光)があります。
各バス事業者が受け持つ路線は次の通りです(小川町駅起点)。
川越観光バス:時刻表一覧
・小川町駅~皆谷~白石車庫
・小川町駅~みどりが丘(循環)
・小川町駅~小川パークヒル
国際バス:時刻表問合せ先
・小川町駅~県立循環器・呼吸器病センター~熊谷駅
ときがわ町代替バス:時刻表一覧
・小川町駅~明覚駅
うち、小川町駅~皆谷~白石車庫の路線が川越観光バスからイーグルバスへ、近く移管されることになったそうです。
「おげんきですか 柳田たえこです」:2007年1月20日付記事
→小川~白石車庫間のバス運行について
地域の付加価値を高める
イーグルバスの路線バス事業ノウハウ
残念ながらこれまで、東武系列の路線バス事業は本業である鉄道の連絡役に過ぎませんでした。あくまでも鉄道に代わる輸送手段、あるいは鉄道の駅へ利用者を集める手段に徹した位置付けで、地域交通の担い手としての役割は他の路線バス事業者やタクシー会社等へ譲る経営方針を通してきたのです。
比較的路線バスの需要が多い都市近郊では、例えば国際興行バスや西武バスなどが路線網を東武系列バスと上手く補完し合い、地域の需要にきめ細かく応じる例が見られます。ところが小川町などのローカルエリアでは、路線バスに関しては東武系列バスの寡占状態が続き、自家用車の普及した現在、従来の経営方針では利用者離れが抑えられなくなっています。そのため東武鉄道は近年、こうしたローカルエリアの路線バス事業を本社直営から系列会社の朝日自動車グループへ移管し、サービスの見直しを図ってきました。しかし一部ダイヤに若干の改善は見られたものの、車庫や営業所の統合など、運賃抑制を図ることだけで今は精一杯のようです。
イーグルバス(株)は1980年に埼玉県川越市で創業した比較的新しい会社です。当初は送迎バスや福祉バスなどの事業から出発し、その後観光バス事業に進出、2003年からは路線バスや高速バスの運行も開始しました。親会社が交通事業者ではなくイーグルトラベル(株)という旅行業者であることから、業界でもかなりユニークな存在として注目を集めています。路線バス事業へ進出したのも、地元川越市の観光客向けに始めたクラシックなボンネットスタイルの小江戸巡回バスの成功がきっかけになっています(経営理念)。
地域の潜在的な需要を見極めるイーグルバスのノウハウは評価が高く、最近ではときがわ町代替バスの運行を一部請け負うほか、武蔵嵐山駅や明覚駅を起点に路線バス網(PDFファイル)を広げ、成果が期待されています。
小川町駅~皆谷~白石車庫の路線を川越観光バスから引継ぐことについては、元々不採算路線であることから課題も多いと思います。車両や乗務員のローテーションを円滑にするためにも、今後は他の路線バス網との再編も検討されるのではないでしょうか。
小川町駅~小川パークヒル~武蔵嵐山駅のバス路線開設を
小江戸巡回バスのような観光、福祉共用の「小京都巡回バス」も
イーグルバスの武蔵嵐山駅~嵐山郷~県立循環器・呼吸器病センターの途中には志賀児童公園前停留所がありますが、そこから川越観光バスの小川町駅~小川パークヒルの終点とはほんの1Kmほどしか離れていません。この区間を結ぶだけで私の暮らす小川パークヒル(東小川)の利便性はずっと高まるのですが、これまではバス事業者も関係する自治体も異なることから、実現まで相当時間はかかるだろうと覚悟していました。
実はこの案を、私は1住民の立場から、2003~2004年に設置された比企地域3町3村合併協議会の住民説明会会場(小川町と嵐山町の2ヶ所)で新市町づくり計画に関する意見として述べたことがあります。その趣旨は、合併協の議事録や資料にも記載されました。小川町と嵐山町とを含む合併が前提であれば、合併特例事業として県や国からの支援も得やすいはずだと考えたからです。しかし協議は、諸般の事情により残念な形で破綻してしまいました。
小川パークヒルの分譲が始まった当時、武蔵嵐山駅にはまだ大型車両が乗り入れできる駅前広場はなく、バス路線は小川町駅方面にのみ開設されました。もとより分譲は小川町域の事業であり、路線バス誘致には小川町駅周辺の商業や産業を振興する意図も多分に含まれていただろうと思われます。
しかしイーグルバスが小川町へも進出しようとしている今、状況は大きく変わってきました。小川町駅~小川パークヒルの路線もイーグルバスへ移管されれば、武蔵嵐山駅起点の路線網と合わせて再編した方が同社の経営面でも合理化が図れるように思います。小川パークヒルの住民の流れが小川町駅から武蔵嵐山駅方面へ変わることは否めませんが、利便性向上で地域の付加価値が高まることにより、人口の定着が期待できるメリットを町にも重んじてもらえればと思います。
なお、小川町駅を中心に小江戸巡回バスのような「小京都巡回バス」が、武蔵嵐山渓谷や埼玉伝統工芸会館(道の駅おがわまち)、おがわ温泉花和楽の湯(小川赤十字病院側)、東秩父村和紙の里、さらに埼玉県立川の博物館(現在は東秩父村営バスが乗り入れ)や秩父高原牧場などを巡るようになれば、観光客も今よりもっと訪れやすくなるでしょう。平日には、福祉巡回バスとしての活用も期待できるはずだと思います。
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2007年02月06日
東上線東松山・寄居間複線化促進期成同盟会が公式サイト開設
寄居町、小川町へのホンダ新工場進出を契機に
1969年設立の東上線東松山・寄居間複線化促進期成同盟会の公式サイトが、2月1日に開設されました。同サイトは同盟会事務局のある小川町の公式サイトと同じスペース内で運営されています。
小川町公式ウェブサイト:2007年2月1日付新着情報(抜粋)
→東上線東松山・寄居間複線化促進期成同盟会の
ホームページができました。
東上線東松山・寄居間複線化促進期成同盟会では、寄居駅までの全線複線化促進のPR活動としてホームページを作成しました。複線化促進活動にみなさまのご理解ご協力をお願いいたします。
問い合わせ先:政策推進課 政策推進担当
電話 0493-72-1221 内線214・215
小川町公式ウェブサイト:東上線東松山・寄居間複線化促進期成同盟会
→複線化の必要性(抜粋)
東上線は池袋を起点として終点の寄居町まで埼玉県の中央を西北に伸びており、主に通勤・通学の足として沿線住民の重要な役割を果たしています。
この地域では、「東松山駅」までの複線化が昭和43年に完了し、その後昭和46年には「森林公園駅」開業、昭和51年には同駅までの複線化も完了、更に平成14年には「つきのわ駅」の開設と「武蔵嵐山駅」までの複線化が図られ、平成17年3月には嵐山信号場までが複線化され、利便性が向上したところですが、「嵐山信号場」~「寄居駅」までは未だ単線のままです。
一方、ホンダの寄居町及び小川町への新工場進出により、交通アクセスとしての東上線の需要の増大が見込まれることからも、ますます複線化の必要性が高まっています。
小川町公式ウェブサイト:東上線東松山・寄居間複線化促進期成同盟会
→期成同盟会について(抜粋)
★目 的★
東上線東松山・寄居間複線化期成同盟会は寄居駅までの全線複線化を促進し、更なる沿線地域の経済開発と地域住民の福利増進に寄与することを目的とします。
★構 成★
東松山市・滑川町・嵐山町・小川町・ときがわ町・鳩山町
・東秩父村・寄居町・深谷市の市町村長及び議会議長
★役 員★
会 長 小川町長
副会長 嵐山町長・寄居町長
監 事 ときがわ町長・東秩父村長
事務局 小川町
複線化で全線にわたる柔軟なダイヤが可能に
ホンダは昨年、寄居町富田地区に四輪車新工場を、小川町ひばりが丘にエンジン新工場を建設すると発表しました。稼動は寄居工場が2010年、小川工場はそれより早く2009年が予定されています(2006年12月20日付記事参照)。両工場を合わせ投資額は県内でも過去最高と報じられていることから、鉄道、道路とも交通量の増大は容易に想像できます。特に小川工場の建設計画は、低燃費車エンジンの需要急増を受け浮上したもので、東武鉄道が住宅分譲用に取得していた土地を急遽転用することで実現されるものと報じられています。東武鉄道にとっても、複線化事業を進めやすい環境が整ってきたと言えそうです。
複線化の効果ですが、嵐山信号場~小川町駅間を複線化するだけでも、現在森林公園駅折り返しの電車を小川町まで延長運転でき、利便性が向上します。さらにその先の小川町駅~寄居駅間との接続も柔軟に対応できることから、運転速度のアップと併せ全線にわたる所要時間短縮が可能になります。また、万一ダイヤが乱れた場合でも速やかな回復が期待できます。
東上線の最高営業速度は100km/hですが、これは最も製造年度の古い車両の性能に合わせてもなお、十分余裕のある設定です。しかも現状では、実際に最高速度を出すときはそれほどないのです。東上線は首都圏の鉄道でも、かなりのんびり走っている電車だと言えるでしょう。この事情について分かりやすく説明すれば、急いでも結局、単線区間で反対方向から来る電車を待たされることになるので、時間調整しながら走らざるを得ないダイヤパターンになっているのです。そうした状況が解消するため、すでに複線化と運転本数の増加が図られている区間の利用者にとっても、残る単線区間の複線化には十分メリットがあることになる訳です。
ダイヤ改正のタイミングは2008年と2012年
東上線は現在、和光市駅で東京メトロ有楽町線と相互乗り入れ運転をしています。来年の2008年6月には、途中の(新線)池袋駅から新宿3丁目駅を経て渋谷駅へ至る東京メトロ副都心線(旧称13号線)も開業し、その区間への相互乗り入れも開始されます。
東京メトロ:2007年1月24日付ニュースリリース
→東京メトロ13号線の路線名称が『副都心線』に決定!!
~あわせて新設した7駅の名称も決まる~
さらに2012年には、渋谷駅で副都心線と東急東横線とが接続。同時に横浜方面、元町・中華街駅までの相互乗り入れも開始される見込みです。
東急電鉄:鉄道情報【大規模改良工事】
→東京メトロ13号線との相互直通運転に伴う東横線渋谷~横浜間改良工事
なお、西武鉄道でも池袋線などで同様の相互乗り入れを計画しています。
2008年と2012年には、これら新しい相互乗り入れ運転の開始に伴い、東上線でもダイヤの大改正が予想されます。小川町駅までの複線化をこうしたタイミングに合わせるなら、2008年ではもう時間がないので、ホンダ寄居工場稼動後の2012年に合わせるのが合理的だと考えられます。
課題は小川町駅の改良。工事は2段階?
小川町駅まで複線化するには、まず駅施設の改良をしなければなりません。
現在、同駅の東上線乗り場は4番線ホームまであり、その点で不足はありません。課題は、全てのホームへ上り方面から10両編成の電車が到着できるようにすることです。それには、今の駅舎を移転してホームを延ばし、下り方面折り返し電車専用の1番線を上り方面へつなげる工事が必要になります。そうすることで、複線化と併せてより柔軟に電車が増発できるようになるのです。駅の下り方向にある引込線は将来、複線区間の延伸に伴い下り本線への転用が予想されます。引込線に電車を退避させホームを空けることができなくなるので、その分1番線へも上り方面から電車が到着できるようにする訳です。
今の駅舎の移転先ですが、小川町では以前から小川町駅の橋上駅舎化を検討しています。しかしこの事業は、北口広場の新設や南口広場の改良なども伴う比較的大規模なものになります。仮に5年以内に複線化するとなると、時間的にも予算的にも工事が間に合わない心配があります。そこで、長期的にはやや不経済ですが、駅舎の移転工事は2段階にした方が無理はないだろうと考えました。最初の移転先は橋上ではなく、例えば南口広場の西側駐車場付近とし、コンビニエンスストアなど店舗との同居も検討案に含めてはどうかと思います。
駅北側には県立小川高校があり、その敷地を避けると北口広場はホームから大分離れた場所になりそうです。小川高校西側に隣接した敷地が毎年、小川七夕まつりの臨時無料駐車場に利用されていますが、その辺りになるでしょうか。そこまで長い連絡橋を造るより、橋上駅舎と一体化した広い人工地盤を線路上に設けてはどうかという案もあると思いますが、建設費や維持費が町の大きな負担になることが心配されます。
小京都に小川町駅? 東京都にも小川町駅? 名前に工夫が必要
東武東上線と東京メトロ有楽町線、同副都心線との相互乗り入れ運転が活性化すると、小川町駅発着の地下鉄直通電車も運転されるようになるかもしれません。その場合、困った問題が生じることになります。それは、地下鉄にも同じ名前の小川町駅(都営地下鉄新宿線)があり、乗り慣れない乗客が東上線直通小川町行電車を間違えて利用する心配があるのです。慣例ではこうした紛らわしさを解消する場合、どちらかの駅名改称で対応する事例が良く見られるのですが、私は観光客への宣伝も兼ね、東上線の方を「小京都小川町駅」に変えてはどうかと考えました。ほかにも武蔵京都、秩父高原口など候補はいろいろあると思います。
東上線の電車は2012年に、副都心線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線経由で元町・中華街(山下公園)駅まで直通運転を開始する見込みです。小京都小川町駅と元町・中華街駅との間で利用の見込める時間帯に直通運転を実施すれば、東上線の観光路線としての価値も高められそうな気がします。これまで小川町にあまり馴染みのなかった東急沿線の利用者も、観光客として呼び込むチャンスになると思います。西武鉄道も同様の直通運転を予定しているので、そこは競争もありますが、協業で観光周遊ルートを開拓すればさらに面白くなるでしょう。
*ご参考(観光周遊ルートの私案)
・西武鉄道の特急「レッドアロー号」(新造)を6社間で共同運行する案。
(一部駅のみ記載。逆方向もあり。)
元町・中華街→(みなとみらい線)→横浜→(東急東横線)→渋谷→(東京メトロ副都心線)→小竹向原→(東京メトロ副都心線・有楽町線)→和光市→(東武東上線)→小京都小川町→(東武東上線)→寄居→(秩父鉄道)→長瀞→(秩父鉄道)→秩父→(秩父鉄道)→御花畑→(西武秩父線・池袋線)→飯能→(西武池袋線・西武有楽町線)→小竹向原→(東京メトロ副都心線)→渋谷→(東急東横線)→横浜→(みなとみらい線)→元町・中華街
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2007年02月04日
柳沢厚労相と御手洗経団連会長(キヤノン会長)の発言に失望
*2月6日付記事もあわせてご覧ください。
柳沢厚労相の発言、「女性は子どもを産む機械」!?
先日、所要で都内へ出るため最寄の東武東上線小川町駅へ向かいました。駅に着くと、ちょうど町議員の本多さんと柳田さんが駅頭宣伝の準備をされているところでした。私の暮らす八和田地区の本多さんや千野さん、柳田さんも含め町議員の皆さまには、昨年秋に実現した八和田学童保育クラブ開設の際にはたいへんお世話になりました。八和田小学校には私の妹夫婦の子供、姪のNaoちゃんとその弟のToshi君が通っていて、妹も学童開設のためアンケート調査や署名運動に携わっていました。
久しぶりにお会いしてあいさつを交わしているとき、「今日最初の受取人です」と1枚のチラシをいただきました。そこには次のようなタイトルが大きく書かれていました。
柳沢発言「女性は子どもを産む機械」
予算審議前に大臣罷免を
問題になったのは1月27日、松江市で開かれた自民党県議の後援会の集会で柳沢厚生労働相が発言した内容です。「朝日新聞」では次のように報じています(抜粋)。
「朝日新聞」:2007年1月28日付記事(抜粋)
→「女性は子ども産む機械」柳沢厚労相、少子化巡り発言
柳沢厚労相は年金や福祉、医療の展望について約30分間講演。その中で少子化問題についてふれた際、「機械と言って申し訳ないけど」「機械と言ってごめんなさいね」などの言葉を入れながら、「15~50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」などと述べたという。
このような発言に対し安倍総理は厳重注意に止めましたが、それだけでは済まされないと、与野党双方から非難の声が上がっています。
私もこのような例え方には強い不快感を禁じ得ません。「年金や福祉、医療の展望について」の講演に相応しくないばかりか、厚労相としての自覚に全く欠ける言動です。「一人頭で頑張ってもらうしかない」のは、子育て世代なら男女とも重々承知です。この世代には出産や子育ての不安、両親の、そして自分たちの老後の不安が重くのしかかっています。お勤めの方はもちろん、自営業者の家庭でも深刻な悩みをかかえている場合は少なくないのです。声だけの励ましなら、私にはただのお節介にしか感じられません。
「おげんきですか 柳田たえこです」:2007年2月3日付記事
→やはり、おやめになる方が・・
「毎日新聞」:2007年2月5日付記事(抜粋)〔2月5日追記〕
→政府・与党:厚労相続投で野党押し切る構え 選挙結果受け
4日投開票の愛知県知事選、北九州市長選で与党推薦候補が1勝1敗となった選挙結果を受け、政府・与党は「クビはつながった」(自民党幹部)として柳沢伯夫厚生労働相を続投させ、野党を押し切る構えだ。ただ、圧勝を期した愛知で与党推薦候補が接戦に持ちこまれるなど「女性は産む機械」との発言が投票結果に影響したとみられるだけに、野党側は対決姿勢を崩していない。
〔中略〕厚労相発言への世論の反発や閣僚の事務所費など「政治とカネ」をめぐる問題で与党が引き続き厳しい国会運営を迫られることは確実で、自民党内には、春ごろと見込む予算案成立後の内閣改造を求める声もある。
御手洗経団連会長が柳沢厚労相を擁護
柳沢厚労相の発言に関して御手洗経団連会長(キヤノン会長)は、「謝罪で十分」との認識を記者会見で述べています。
時事通信「時事ドットコム」:2007年1月31日付記事(抜粋)
→柳沢厚労相、進退に及ばず=謝罪で十分-御手洗経団連会長
日本経団連の御手洗冨士夫会長は31日、大阪市で記者会見し、「女性は子供を産む機械」と発言した柳沢伯夫厚生労働相の辞任を求める声が与党内からも出ていることについて、「すぐに謝罪、訂正しているので、それでいいのではないか。進退をどうのこうのということにはならないと私は思っている」と述べ、辞任する必要はないとの認識を示した。
御手洗会長は同相の発言の真意に関し、「多分、分かりやすく説明しようとして不用意な言葉が出たのではないか」と擁護した。
こうした擁護の背景には昨年12月、御手洗会長が柳沢厚労相へ「朝日新聞」の次の記事(抜粋)で報じられているような要請をしたこととも関連がありそうです。
「朝日新聞」:2006年12月11日付記事(抜粋)
→「残業代ゼロ労働」導入を要請 経団連会長、厚労相に
日本経団連の御手洗冨士夫会長と柳沢厚生労働相らが11日、東京都内のホテルで懇談し、労働法制見直しなどについて意見交換した。経団連側は、一定条件の会社員を労働時間規制から外し残業代を払う必要がなくなる「ホワイトカラー・エグゼンプション」導入のほか、派遣労働者の期間制限や雇用申し込み義務の廃止などを要請した。
御手洗会長の叔父は
キヤノンカメラ初代社長にして元産婦人科医
御手洗冨士夫会長の叔父にあたる人に、キヤノンの創業者の一人、御手洗毅キヤノンカメラ(現キヤノン)初代社長がいます。御手洗毅さんは小さな町工場から出発したキヤノンの前身、精機光学研究所を資金面でも経営面でも強力に支え、1945年に敗戦の影響で一時解散に陥った会社を再び大企業へと押し上げた功労者です。その前職が産婦人科医だったこともあり、社員へ家族の健康の大切さを説いて「G・H・Q(Go Home Quickly~早く家へ帰れ!)」などの標語を掲げられたことでも有名です。そのような方が今もご健在なら、女性を「産む機械、装置」に例えた先の発言をどう思われたでしょう。
キヤノン(株):キヤノンカメラミュージアム|歴史館(長編物語)
→キヤノンカメラ史1937-1945 御手洗毅 代表取締役に就任
御手洗冨士夫会長の柳沢厚労相を擁護する発言を聞くと、叔父さんから一体何を学んできたのか疑問に思えてなりません。一連の労働法制見直しなど、初代が掲げた「Go Home Quickly」の標語に反する行いではないでしょうか。
私はキヤノンの撮影機材や周辺機器をあまり使ったことはないのですが、魅力的な優れた製品が多いだけになおさら、現キヤノン会長の言動にはつくづく失望してしまいました。
*ご参考(通称「御手洗ビジョン」の全文)
(社)日本経済団体連合会:2007年1月1日付政策提言/調査報告
→経団連ビジョン「希望の国、日本」
→「希望の国、日本」全文(通称「御手洗ビジョン」、PDFファイル)
*2月6日付記事もあわせてご覧ください。
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2006年12月20日
ホンダが小川町ひばりが丘に新エンジン工場建設 2009年稼動予定
*取り急ぎお知らせいたします。
11月13日付「ホンダ関連の工場候補地から滝ノ沢町有林は外れる見通し」
もあわせてお読みください。
本田技研工業(株):2006年12月19日付「Honda広報発表」
2006年末記者会見 福井社長スピーチ骨子
2006年年末社長記者会見映像
「NIKKEI NET:クルマ」:2006年12月19日付記事
ホンダ社長「2007年国内販売、新型車投入などでプラスに」
「朝日新聞」:2006年12月21日付記事
ホンダ 小川にエンジン工場
「埼玉新聞」:2006年12月20日付記事
ホンダ 小川町にも新工場 エンジン生産 「寄居」から分離
↑記事は12月26日(火)までネット公開されます。
「毎日新聞」:2006年12月20日付記事
ホンダ:小川町に新工場、09年稼働 低燃費車エンジン製造
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2006年11月13日
ホンダ関連の工場候補地から滝ノ沢町有林は外れる見通し
11月10日に小川町議会全員協議会で町執行部が説明
5月25日付記事「ホンダ関連の工場用地になりうる小川町角山の滝ノ沢町有林」の中で私は、
滝ノ沢町有林では現在、NPOふうどや私も参加させていただいている里山クラブ“you-you”などの団体が、里山環境を活かした野外体験活動や自然観察等に活用し、同時に下草刈りや遊歩道整備などの保全活動も年数回実施しています。
こうした活動は町の『小川町環境基本計画』に基づくものですが、『小川町第4次総合振興計画』とは担当課が異なり、今後住民や関係者も交え、両計画の間で何らかの調整が図られることになるかもしれません。
と書きました。今年3月に策定された『小川町第4次総合振興計画』(PDF)の中で、滝ノ沢町有林を含む一帯の地域も工業・流通系活用地に指定されているからです。
6月と9月に開かれた小川町議会定例会の一般質問では、ホンダ関連企業の工場誘致にあたり、より条件の良い土地の確保とそれに伴う本振興計画等の見直しの必要性について複数の議員が指摘しました。
町でも、ホンダから用地は分散せずにまとめてほしいとの意向を受け、町有地だけでは不十分との見方から候補地の検討を進めていたようです。
このたび、11月10日に開かれた小川町議会全員協議会で、工場誘致の具体的な候補地について町執行部から議会への説明があったそうです。内容については管理人判断により現時点では控えさせていただこうと思いますが、第4次総合振興計画では住宅地や保全森林とされている区域の一部で、滝ノ沢町有林からは少しだけ離れた場所になります。
この情報は里山クラブ“you-you”会長の佐藤章さん、小川町議会議員の森田みどりさんから教えていただいたほか、同じ町議員の柳田たえこさんのブログもあわせて参考にさせていただきました。
柳田さんのブログの11月11日付記事から、一部を転載させていただきます。
10日に帰着後、午後6時から全員協議会。
3月に議決した第4次総合振興計画基本構想と第3次国土利用計画の一部変更について執行部から説明を受けました。本田関連企業の誘致を積極的に受け入れるため4次総の計画では住宅地、保全森林となっていた一部区域を工業・流通系活用地と変更するものです。
今後のスケジュール(予定)としては、11月、一部変更方針の決定、一部変更案の作成、審議会の開催(4次総の審議会委員が再登用)地区説明会、パブリックコメント(ホームページ)を経て12月議会に議案として上程されます。
(このことについての柳田さんのコメント)
区域を変更することは慎重に考えなければならないと思います。当初の期待したもくろみとは違う結果にならないか、長期的に見てどうなのか。町の将来をしっかり見据えて考えたいと思います。
「おげんきですか 柳田たえこです」 :
2006年11月11日付記事 土地利用の変更について より
住民グループがホンダへ宛てた『環境影響評価計画に対する意見書』
小川町里山クラブ“you-you”は、この春ホンダが小川町との境に位置する寄居町富田地区への新工場進出を公表したことから、滝ノ沢町有林を含めた小川町での住民による里山保全活動への理解と配慮を求めるため、同社に宛てて次のような『環境影響評価計画に対する意見書』を提出しています(転載承諾済)。
『環境影響評価計画に対する意見書』(抄)
小川町里山クラブ “you-you”
会長 佐藤 章
環境からみえる小川町の現状
1980年代後半、小川町は経済優先・地域環境置き去りの行政が先行し、プリムローズCC破綻に象徴される乱開発を招きました。その負の遺産は21世紀の小川町の町づくりに大きな障害となっております。
自然豊かな里山は利権がらみの業者に買収され、バブル崩壊後はゴミが放置され、業者は倒産し、里山は不法な産廃業者の暗躍する場となってしまいました。こうした現状を憂慮し、里山の保全整備に汗を流す町民グループが、里山文化の再生と継承・地域コミュニティの創出の夢に向かって活動しています。
21世紀は環境創生時代
21世紀は環境創造時代です。今までのような守りの環境評価ではなく、育成する・創出する環境評価が求められています。それは企業・住民・行政が一体となって始めて可能となります。
工場建設のための造成は必要最小限度にし、周囲の環境に調和し里山の自然の生態系を深め、高める「ホンダ」の企業戦略が求められています。これは貴社の製品が環境に優しく、工場建設が地域の人から愛される戦略にもつながります。
町は里山づくりのモデル地区と指定
角山滝ノ沢町有林(7.2ha)
今回の環境影響評価書の寄居工場の近くに位置する、小川町角山滝ノ沢町有林(7.2ha)は、小川町の環境基本計画で町が「里山づくりのモデル地区」と指定し、町民がボランティアで調査整備活動を行い5年目に入っている里山です。
町有林の整備計画は2001年からの3年間の調査活動を経て2005年に策定し、のべ1000人以上の町民が関わり、憩いの森・循環の森・体験の森とゾーン区分し、里山文化の再生と継承、地域のコミュニティの創出、グリーンツーリズムの拠点、子供たちの環境教育の場になっております。
昨今の「ホンダ工場」の流れの中で、行政の一部には町有林に「ホンダ」の関連企業の誘致の考えもあるとのことですが、貴社においては、人の心を育て、里山文化を再生する活動に対し特段の配慮を要望いたします。
地域に寄与する工場建設を
地球温暖化・排気ガス・水質汚染・金属類の粉末の飛散・騒音・交通渋滞等に十分対処し、里山の生態系の保全と育成、資源循環型社会を目指して、人づくり・物づくり・地域づくりに寄与する大企業「ホンダ」の名にふさわしい工場になることを期待し意見書とします。
「雑木林」6号(2006年11月12日 小川町里山クラブ “you-you”発行)より
ホンダも物づくりに取り組む企業として、自然環境や生態系の観測、評価方法については高度な技術とデータの蓄積を持っていることと思います。そのようなノウハウがこの地域へ活かされることを、大いに期待したいと思います。
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2006年05月25日
ホンダ関連の工場用地になりうる小川町角山の滝ノ沢町有林
*5月22日付記事からの続きです。
*11月13日付「ホンダ関連の工場候補地から滝ノ沢町有林は外れる見通し」
もあわせてお読みください。
『小川町第4次総合振興計画』で工業・流通系活用地に指定
お隣の寄居町へホンダ新工場が進出することを受け、県も系列部品メーカーの集積に期待し、周辺の用地探しに動き出すそうです。
新工場予定地に近い小川町域もその対象になると見られ、5月21日の小川町長選で「隣の寄居町にホンダの工場が進出することもあり、企業誘致を積極的に進めていきたい」(5月20日付「埼玉新聞」記事より)と主張する現職の笠原喜平候補が再選を果たしました。
小川町は今年3月、『小川町第4次総合振興計画』(PDFファイル)を策定し、工業・流通系活用地は、その第2編、第3章、第3節に収録の「土地利用構想図」(本文P.11)に示しています。そのうち新工場予定地から極めて近いのが、第3次計画時も工業・流通系活用地に指定されていた、角山地区に広がる滝ノ沢町有林を含む一帯の地域です。
公有地ですから県の用地探しでは最初から候補に挙がると予想され、用地代が町の収入になれば、客観的にはたいへん有望な用地と見なされると考えられます。これから分譲されるひばりが丘住宅団地や隣接するみどりが丘団地からも近く、通勤も至便なことから、職を求めて小川を離れた人たちが戻ってくる可能性もあるでしょう。
『小川町環境基本計画』に基づく滝ノ沢町有林での環境活用と保全活動
この町有林いついて私は、昨年11月に町が『小川町第4次総合振興計画(基本構想・基本計画)案』に関する意見等の公募をした際、文京系活用地として見直すことはできないか、メールで要望を提出しました(2005年11月14日付記事参照)。「昨今の社会・経済情勢から考えるともはや現実味がありません」というのが大きな理由の一つでしたが、これまで記した動向から、状況は大きく変わってきたと受け止めざるを得ません。
滝ノ沢町有林では現在、NPOふうどや私も参加させていただいている里山クラブ“you-you”などの団体が、里山環境を活かした野外体験活動や自然観察等に活用し、同時に下草刈りや遊歩道整備などの保全活動も年数回実施しています。
こうした活動は町の『小川町環境基本計画』に基づくものですが、『小川町第4次総合振興計画』とは担当課が異なり、今後住民や関係者も交え、両計画の間で何らかの調整が図られることになるかもしれません。
どちらの担当課にも、自然環境保全や希少な野生動植物の保護などについて専門的な知識や経験を培われた職員さんがおられ、私も町内の団体活動等を通じ、様々なご指導をいただいています。
私としては、当然のことですが調整が行われる際には公正に取り進められることを期待し、必要に応じ滝ノ沢町有林界隈で撮影した野生動植物や団体の活動記録等の写真も資料として提供に応じられるよう、準備を整えておかなければならないと考えているところです。
<追記>
都市近郊では自然環境や生態系、歴史的景観などを開発から守るため、自治体が地権者から水源地や雑木林、古い街並などを買い取る動きがしばしば見られます。
また、地権者の方から自治体へ、そのような目的で土地を寄贈する事例も少なからずあるようです。
「埼玉新聞」 :2006年5月24日付記事
荒幡の原風景を末永く 所沢「ドレミの丘公園」完成 土地所有者、寄付
(↑公開期間は7日間です。)
「東京新聞」 :2006年5月25日付記事
荒幡小の児童が合唱で開園祝う 所沢・ドレミの丘公園
(↑公開期間は約1ケ月です。)
小川町にはそのような土地が売る(貸す)ほどあるのですから、事情を説明しなければ(あるいはしたとしても)、都市部やその周辺の方々からは「恵まれているなぁ」と思われるかもしれませんね。
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2006年05月22日
ホンダ新工場とひばりが丘住宅団地、寄居町と小川町との境に数年で完成
ホンダの四輪車新工場は年産20万台規模で従業員2,200人
ひばりが丘住宅団地は約1,000戸を東武鉄道が販売
先頃、一時は立ち消えになったかに見えた土地開発事業の復活が相次いで報道されました。場所はちょうど寄居町と小川町との境、国道254号小川バイパスの金勝山トンネルを挟んだ位置になります。
5月17日付の「Honda広報発表」によると、四輪車新工場は投資金額約700億円で、2008年頃から寄居町富田地区の国道254号沿いにある面積約80万m2の敷地に建設。2010年に稼動する予定で年産20万台規模、従業員2,200人程度の見通しということです。
また、5月18日付の「毎日新聞」記事によると、今回の投資額は県内でも過去最高とのこと。県も系列部品メーカーの集積に期待し、周辺の用地探しに動き出すそうです。
一方、ひばりが丘住宅団地は約20年前、某開発会社により小川町靭負(ゆきえ)地区に計画されましたが、小川バイパス沿いに造成が進められたものの不況のため頓挫。東武鉄道が事業を引継ぎ、数年がかりで約1,000戸を販売することになり、5月14日付の「埼玉新聞」記事でも報道されました。
本田技研工業(株):2006年5月17日付「Honda広報発表」
Honda、埼玉県寄居町に新拠点-四輪完成車 年産20万台規模
「毎日新聞」 :2006年5月18日付記事
ホンダ:寄居町に新工場 雇用2200人に期待 県「用地確保が課題」
ホンダの工場予定地は以前、1990年頃に同社の物流拠点建設の予定地として位置付けられましたが、その後不況のため中止された経緯があります。
ひばりが丘住宅団地の造成中断もその煽りを受けた格好ですが、前回の計画規模を上回るホンダの新事業展開や東武鉄道参画などの好機を得て、今後の造成や分譲にも追い風が吹くことになりそうです。
なお、先述の「毎日新聞」記事によると、ホンダ新工場の雇用者の6~7割は新規採用ということです。
小川町長選では現職の笠原喜平候補が再選
「隣の寄居町にホンダの工場が進出することもあり、企業誘致を積極的に進めていきたい」
さて、小川町では5月21日、任期満了に伴う町長選が行われ、現職(1期)の笠原喜平候補が再選を果たしました。
告示前日までは無投票で再選となる公算が高いと見られていたのですが、「無投票は民主主義の権利に反し、町民の政治参加を奪ってしまう。優秀な首長でも四年間の実績を示し、今後の目的を住民に伝え、選挙による選定を受ける必要がある」(5月18日付「埼玉新聞」記事より)と主張する無所属新人の渡辺勝夫候補が出馬したことにより、私たち有権者はこの間、両候補者のビジョンを聞く機会が得られました。
「埼玉新聞」 :2006年5月18日付記事
小川町長選立候補者の横顔 (←公開期間は7日間です。)
「埼玉新聞」 :2006年5月20日付記事
小川町長選、21日投開票 (←公開期間は7日間です。)
「埼玉新聞」 :2006年5月22日付記事
笠原氏が再選 小川町長選 (←公開期間は7日間です。)
5月20日付「埼玉新聞」記事でも報じられましたが、笠原候補は「隣の寄居町にホンダの工場が進出することもあり、企業誘致を積極的に進めていきたい」と街頭演説で主張しました。ホンダ工場予定地やひばりが丘住宅団地にも近い小川町笠原出身の笠原候補は、この主張でより安定した支持層を獲得できたのではないかと思われます。
ところで、「企業誘致を積極的に進めていきたい」とありますが、用地確保についてはどのような具体策が考えられるのでしょうか。ここで、『小川町第4次総合振興計画(平成18年3月策定)』の「第2編 基本構想」から、「第3章 まちの将来像」の「第3節 土地利用の構想」に挿入されている「土地利用構想図」を見てみたいと思います。
同計画のPDFファイルは小川町役場公式サイト内、小川町の紹介-小川町の計画・調査報告書欄からダウンロードページへ進めます。
・小川町第4次総合振興計画(全体)
PDFファイル(1220KB)
「小川町第4次総合振興計画(基本構想・基本計画)案」に関する意見等の公募について、当ブログの2005年11月14日付記事もあわせてお読みください。
5月25日付記事へ続く